公務員の給与を考えるとき、基本給やボーナスに目が向きがちですが、家族構成によっては扶養手当も年収に影響します。
ただし、扶養手当は以前のイメージのまま理解すると誤解しやすい制度です。国家公務員では、配偶者に係る扶養手当は段階的に見直され、2026年度以降は支給されない一方で、子に係る扶養手当は1人あたり月13,000円に引き上げられています。
つまり、公務員の扶養手当は「配偶者がいれば出る手当」というより、現在は子どもを中心に見る手当と考えた方が実態に近くなっています。この記事では、国家公務員の制度を中心に、金額、対象者、モデルケース、地方公務員との違い、注意点を整理します。
この記事のポイント
公務員の扶養手当とは?
扶養手当とは、扶養親族がいる職員に対して、毎月の給与に上乗せして支給される手当です。
公務員の給与は、俸給や給料月額だけで決まるわけではありません。地域手当、住居手当、通勤手当、扶養手当、期末・勤勉手当などを組み合わせて、実際の年収が決まります。
その中で扶養手当は、家族を扶養している職員に対する生活補助的な性格を持つ手当です。ただし、家族がいれば自動的に支給されるわけではなく、対象となる親族の範囲、所得要件、届出、認定などの条件があります。
「扶養」には複数の意味がある
扶養手当で特に注意したいのは、「扶養」という言葉が複数の制度で使われていることです。
たとえば、税金の扶養、健康保険・共済組合の扶養、給与上の扶養手当は、それぞれ判定基準が異なります。「税金の扶養に入っているから、必ず扶養手当も出る」とは限りません。
| 種類 | 主な意味 | 関係する制度 | 混同しやすい点 |
|---|---|---|---|
| 給与上の扶養 | 扶養手当の対象になるか | 公務員給与制度 | 勤務先の認定が必要 |
| 税法上の扶養 | 所得控除の対象になるか | 所得税・住民税 | 扶養控除や配偶者控除の話 |
| 社会保険上の扶養 | 健康保険等の被扶養者になるか | 共済組合・健康保険 | 保険証や保険料の話 |
| 児童手当 | 子育て世帯への給付 | 国の給付制度 | 給与上の扶養手当とは別制度 |
この記事では、主に公務員の給与に上乗せされる「給与上の扶養手当」について整理します。
国家公務員の扶養手当はいくら?【2026年度以降】
国家公務員の扶養手当は、2026年度以降、配偶者ではなく子どもを中心とした制度になっています。
特に重要なのは、配偶者に係る扶養手当は支給されない一方で、子に係る扶養手当は1人あたり月13,000円となっている点です。
また、16歳年度初めから22歳年度末までの子については、1人あたり月5,000円が加算されます。高校生・大学生年代の子がいる場合は、この加算の有無で年額が変わります。
| 扶養親族 | 月額 | 年額換算 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 配偶者 | 0円 | 0円 | 2026年度以降、国家公務員では支給なし |
| 子 | 13,000円 | 156,000円 | 1人あたり |
| 16歳年度初めから22歳年度末までの子 | 5,000円加算 | 60,000円加算 | 子1人あたり合計月18,000円 |
| 父母等 | 6,500円 | 78,000円 | 職務の級により減額・不支給あり |
| 父母等:行政職(一)8級相当 | 3,500円 | 42,000円 | 管理職層では支給額が下がる場合がある |
| 父母等:行政職(一)9級以上相当 | 0円 | 0円 | 支給なし |
この表を見ると、扶養手当は「配偶者がいるかどうか」よりも、「子どもが何人いるか」「子どもの年齢が加算対象に当たるか」が大きなポイントになっていることが分かります。
配偶者手当はなぜ廃止されたのか
以前は、公務員の扶養手当というと、配偶者に対する手当をイメージする人も多かったかもしれません。
しかし、近年は配偶者の働き方に中立的な制度へ見直す流れが強まっています。配偶者が働くかどうかによって手当の有無が大きく変わる仕組みは、働き方の選択に影響を与える可能性があるためです。
国家公務員では、配偶者に係る扶養手当を段階的に縮小し、その一方で子に係る扶養手当を引き上げる方向で制度が見直されました。
| 年度 | 配偶者:行政職(一)7級以下相当 | 配偶者:行政職(一)8級相当 | 子 | 見方 |
|---|---|---|---|---|
| 見直し前 | 6,500円 | 3,500円 | 10,000円 | 配偶者にも一定額が支給されていた |
| 2025年度 | 3,000円 | 0円 | 11,500円 | 配偶者分を縮小し、子を増額 |
| 2026年度以降 | 0円 | 0円 | 13,000円 | 配偶者分は廃止、子ども中心へ |
この改正により、配偶者のみを扶養している世帯では扶養手当がなくなる一方、子どもがいる世帯では手当額が増える形になっています。
注意点
「公務員は配偶者手当がある」と説明されることがありますが、国家公務員については2026年度以降、配偶者に係る扶養手当は支給されません。古い制度説明や過去の金額を見るときは、必ず対象年度を確認する必要があります。
子どもがいる公務員の扶養手当はいくらになる?
扶養手当で最も年収への影響が大きくなりやすいのは、子どもがいるケースです。
2026年度以降の国家公務員では、子ども1人につき月13,000円が基本です。さらに、16歳年度初めから22歳年度末までの子については、1人あたり月5,000円が加算されます。
そのため、一般的な説明としては「子ども1人なら月13,000円」ですが、高校生・大学生年代の子がいる場合は「子ども1人で月18,000円」と見る必要があります。
| 家族構成 | 月額 | 年額換算 | 計算の内訳 |
|---|---|---|---|
| 子1人 | 13,000円 | 156,000円 | 13,000円×12か月 |
| 子1人:16歳年度初めから22歳年度末まで | 18,000円 | 216,000円 | 13,000円+5,000円加算 |
| 子2人 | 26,000円 | 312,000円 | 13,000円×2人 |
| 子2人:うち1人が加算対象 | 31,000円 | 372,000円 | 13,000円+18,000円 |
| 子2人:2人とも加算対象 | 36,000円 | 432,000円 | 18,000円×2人 |
| 子3人 | 39,000円 | 468,000円 | 13,000円×3人 |
| 子3人:うち2人が加算対象 | 49,000円 | 588,000円 | 13,000円×3人+5,000円×2人 |
年額換算は、単純に月額を12か月分で計算したものです。実際の給与明細や年収では、他の手当、税金、社会保険料、期末・勤勉手当の扱いなども関係します。
それでも、子どもの人数や年齢によって年額で数十万円の差になるため、家族構成を踏まえて公務員給与を見たい場合には、扶養手当を切り離して確認することが大切です。
モデルケースで見る扶養手当の年収影響
ここでは、2026年度以降の国家公務員を前提に、扶養手当が年間でどの程度の金額になるかをモデルケースで整理します。
なお、以下は扶養手当部分だけを月額×12か月で試算したものです。額面給与全体や手取り額を示すものではありません。
| モデルケース | 月額の扶養手当 | 年額換算 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 独身・扶養親族なし | 0円 | 0円 | 扶養親族がいない場合は支給なし |
| 配偶者のみを扶養 | 0円 | 0円 | 2026年度以降、国家公務員では配偶者手当なし |
| 子ども1人:小学生 | 13,000円 | 156,000円 | 子1人分の基本額 |
| 子ども1人:高校生年代 | 18,000円 | 216,000円 | 基本額13,000円+加算5,000円 |
| 子ども2人:小学生+高校生年代 | 31,000円 | 372,000円 | 小学生13,000円+高校生年代18,000円 |
| 子ども2人:どちらも加算対象 | 36,000円 | 432,000円 | 18,000円×2人 |
| 親1人を扶養 | 6,500円 | 78,000円 | 父母等の基本額。級による違いに注意 |
| 子ども2人+親1人 | 32,500円 | 390,000円 | 子2人26,000円+父母等6,500円 |
| 子ども2人:加算対象1人+親1人 | 37,500円 | 450,000円 | 子ども31,000円+父母等6,500円 |
こうして見ると、配偶者のみの世帯では扶養手当の影響はなくなっています。一方で、子どもがいる世帯では、年間で十数万円から数十万円の差になることがあります。
特に、子どもが2人以上いる場合や、高校生・大学生年代の子がいる場合は、扶養手当だけでも年額30万円を超えるケースがあります。
ただし、ここで示しているのはあくまで扶養手当の額面です。手取り額では、所得税、住民税、共済掛金などが差し引かれます。また、勤務先や制度上の扱いによって、期末・勤勉手当の計算にどう反映されるかは個別に確認が必要です。
扶養手当の対象になる人・ならない人
扶養手当は、家族がいれば自動的に支給されるものではありません。扶養親族として認定されるには、対象となる親族の範囲や所得要件を満たす必要があります。
代表的には、子や父母等が対象になり得ます。ただし、一定以上の恒常的な所得がある人は、扶養親族として認定されない場合があります。
| 対象者 | 所得要件の目安 | 確認したい収入例 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 一般の扶養親族 | 年額130万円未満 | 給与収入、事業収入、年金収入など | 恒常的な所得が基準を超えると対象外になる可能性 |
| 18歳到達後最初の4月1日から22歳到達後最初の3月31日までの者 | 年額150万円未満 | 学生アルバイト、インターン収入など | 2026年4月以降の見直しを踏まえた基準 |
| 父母等 | 年額130万円未満が目安 | 公的年金、給与、事業所得など | 主として職員が扶養しているかも確認される |
| 他の人が扶養している親族 | 個別確認 | 他の家族の給与・扶養状況など | 同じ親族について二重に扶養手当を受けることはできない |
子どもがアルバイトをしている場合や、親に年金収入がある場合は、扶養手当の対象になるかどうかを確認する必要があります。
また、他の職員や家族が同じ親族について扶養手当を受けている場合、二重に支給されるわけではありません。誰が主として扶養しているのかも重要になります。
実務では、収入の種類や見込み額、同居・別居、仕送りの有無などが確認されることがあります。迷う場合は、制度の一般論だけで判断せず、勤務先の給与担当に確認するのが確実です。
扶養手当と「130万円の壁」は同じではない
扶養手当を調べると、「130万円」という数字が出てくるため、社会保険の「130万円の壁」と同じものだと思う人もいます。
しかし、扶養手当の所得要件と、健康保険・共済組合の被扶養者認定、税法上の扶養控除は、それぞれ別の制度です。
同じ「扶養」という言葉を使っていても、判定する目的や収入の見方が異なるため、混同しないことが大切です。
| 制度 | 主に関係するもの | 読者が誤解しやすい点 |
|---|---|---|
| 扶養手当 | 毎月の給与に上乗せされる手当 | 税金や健康保険の扶養と同じとは限らない |
| 税法上の扶養 | 所得控除、税負担 | 扶養控除の対象でも扶養手当が出るとは限らない |
| 社会保険上の扶養 | 健康保険、共済組合の被扶養者認定 | 保険上の扶養に入れるかどうかは別判断 |
たとえば、子どものアルバイト収入が増えた場合、税金、社会保険、扶養手当でそれぞれ確認すべき基準が異なります。どれか一つの制度だけを見て「扶養に入れる」「扶養から外れる」と判断しないようにしましょう。
注意点
「扶養手当が出るか」「税金の扶養控除を受けられるか」「健康保険の扶養に入れるか」は別の判断です。特に、学生のアルバイト収入や親の年金収入がある場合は、給与担当や共済組合の案内を確認した方が安全です。
地方公務員の扶養手当はどう決まる?
地方公務員の扶養手当は、国が一律に直接決めているわけではなく、各自治体の条例や規則に基づいて支給されます。
ただし、地方公務員の給与制度は国家公務員の制度や人事院勧告を参考にして見直されることが多く、配偶者手当の廃止や子に係る手当の増額についても、国家公務員に準じた見直しを行う自治体があります。
一方で、改正時期、経過措置、細かな支給条件は自治体によって異なる可能性があります。地方公務員の場合は、「国家公務員ではこうなっている」と理解したうえで、勤務先自治体の給与条例や人事委員会勧告、職員向け通知を確認するのが確実です。
| 区分 | 扶養手当の決まり方 | 確認したい資料 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 国家公務員 | 法律・人事院規則等 | 人事院資料、人事院規則 | 2026年度以降の金額を確認しやすい |
| 地方公務員 | 各自治体の条例・規則 | 給与条例、給与規則、人事委員会勧告 | 国家公務員に準じることが多いが、自治体差あり |
| 教員 | 都道府県・指定都市等の制度による | 教育委員会、都道府県の給与条例 | 学校種ではなく給与を支給する自治体を確認 |
| 警察・消防 | 都道府県・市町村の制度による | 都道府県・市町村の給与条例 | 職種名だけでなく任命権者や自治体を確認 |
たとえば、都道府県庁、市役所、教員、警察官、消防官では、同じ地方公務員でも給与制度の確認先が異なる場合があります。受験生が比較する場合も、職種名だけでなく、採用主体や勤務先自治体を見て判断する必要があります。
扶養手当を受けるときの手続きと注意点
扶養手当は、対象になる家族がいれば自動的に支給されるものではなく、通常は届出や認定の手続きが必要です。
たとえば、子どもが生まれたとき、扶養している親族の収入状況が変わったとき、子どもが就職したとき、親族が扶養から外れたときなどは、勤務先に届け出る必要があります。
届出が遅れたり、収入超過に気づかないまま支給を受け続けたりすると、後で返納が必要になる可能性があります。
| 場面 | 確認したいこと | 放置した場合のリスク |
|---|---|---|
| 子どもが生まれた | 扶養親族としての届出、支給開始時期 | 支給開始が遅れる可能性 |
| 子どもが高校・大学等に進学した | 年齢加算の対象になるか、在学・収入状況 | 加算の漏れや認定誤り |
| 子どものアルバイト収入が増えた | 所得要件を超えていないか | 支給済み手当の返納 |
| 親を扶養することになった | 主として職員が扶養しているか、年金収入など | 認定されない可能性 |
| 扶養親族が就職・結婚した | 扶養親族から外れる時期、手当の停止 | 過支給による返納 |
| 扶養親族と別居した | 仕送りの有無、生計維持の実態 | 主たる扶養者と認められない可能性 |
実務上は、細かな判断が必要になるケースもあります。不安な場合は、自己判断で放置せず、所属の人事・給与担当に確認するのが安全です。
公務員の扶養手当は年収を見るうえでどのくらい重要か
扶養手当は、独身や扶養親族がいない人には支給されません。そのため、公務員の年収を比較するときに、全員に共通する金額として見ることはできません。
一方で、子育て世帯では年間十数万円から数十万円の差になることがあります。特に、子どもが2人以上いる場合や、16歳年度初めから22歳年度末までの子がいる場合は、年収への影響が比較的大きくなります。
ただし、公務員の待遇を扶養手当だけで判断するのは適切ではありません。実際の年収は、俸給または給料月額、地域手当、住居手当、通勤手当、期末・勤勉手当、勤務先や地域、年齢、職務の級などによって変わります。
| 給与項目 | 扶養手当との違い | 年収を見るときのポイント |
|---|---|---|
| 俸給・給料月額 | 給与の土台になる部分 | 職種、級、号俸、経験年数で変わる |
| 地域手当 | 勤務地域に応じて支給 | 都市部勤務では年収差が出やすい |
| 住居手当 | 家賃負担に応じて支給 | 持ち家、実家、賃貸で変わる |
| 扶養手当 | 扶養親族の有無で支給 | 子どもの人数・年齢で大きく変わる |
| 期末・勤勉手当 | いわゆるボーナスに当たる部分 | 月例給とは別に年収への影響が大きい |
公務員給与を見るときは、扶養手当を「家族構成によって変わる上乗せ部分」と位置づけ、基本給やボーナス、地域手当などと分けて考えると整理しやすくなります。
FAQ
公務員の扶養手当はいくらですか?
国家公務員では、2026年度以降、子は1人あたり月13,000円、16歳年度初めから22歳年度末までの子はさらに月5,000円加算、父母等は原則月6,500円です。配偶者に係る扶養手当は支給されません。
公務員の配偶者手当はなくなったのですか?
国家公務員では、配偶者に係る扶養手当は段階的に見直され、2026年度以降は支給されません。地方公務員も同様の見直しが進む自治体がありますが、最終的には各自治体の条例・規則を確認する必要があります。
子どもが2人いる公務員はいくら扶養手当をもらえますか?
2026年度以降の国家公務員では、子2人なら基本的に月26,000円です。うち1人が16歳年度初めから22歳年度末までの年齢に該当する場合は月31,000円、2人とも該当する場合は月36,000円になります。年額では、それぞれ312,000円、372,000円、432,000円が目安です。
高校生や大学生の子どもは加算がありますか?
あります。国家公務員では、16歳年度初めから22歳年度末までの子について、1人あたり月5,000円が加算されます。通常の子に係る扶養手当13,000円と合わせると、加算対象の子1人につき月18,000円です。
子どもがアルバイトをしている場合、扶養手当はもらえますか?
収入額によります。扶養手当上の所得要件を超える恒常的な所得があると見込まれる場合、扶養親族として認定されない可能性があります。2026年4月以降、大学生年代に当たる年齢層では所得限度額が年額150万円に見直されています。
扶養手当の130万円と税金の扶養は同じですか?
同じではありません。扶養手当、税法上の扶養、社会保険上の扶養は、それぞれ制度の目的や判定基準が異なります。同じ「扶養」という言葉でも、別の制度として確認する必要があります。
親を扶養している場合も扶養手当は出ますか?
要件を満たせば対象になります。国家公務員では父母等は原則月6,500円ですが、職員の職務の級によっては月3,500円または不支給となる場合があります。親の年金収入、別居時の仕送り、生計維持の実態なども確認が必要です。
地方公務員も国家公務員と同じ金額ですか?
国家公務員に準じる自治体は多いものの、地方公務員の扶養手当は各自治体の条例・規則で決まります。都道府県、市区町村、教育委員会などで扱いが異なる場合があるため、勤務先自治体の制度確認が必要です。
扶養手当はボーナスにも影響しますか?
扶養手当そのものは毎月の手当として支給されます。期末・勤勉手当の算定にどの範囲の手当が含まれるかは制度上の確認が必要です。そのため、この記事では扶養手当部分について月額×12か月の年額換算を中心に示しています。
扶養手当をもらうには手続きが必要ですか?
必要です。扶養親族が生じた場合や、扶養親族でなくなった場合には、勤務先に届出を行う必要があります。届出漏れや収入超過があると、後で返納が必要になる可能性があります。
まとめ|公務員の扶養手当は「配偶者」ではなく「子ども中心」に見る
公務員の扶養手当は、扶養親族がいる職員に支給される手当ですが、現在は以前のような「配偶者中心」の制度として見ると誤解しやすくなっています。
国家公務員では、2026年度以降、配偶者に係る扶養手当は支給されません。一方で、子に係る扶養手当は1人あたり月13,000円となり、16歳年度初めから22歳年度末までの子には月5,000円が加算されます。
子育て世帯では、扶養手当だけでも年額十数万円から数十万円の差になることがあります。ただし、地方公務員については自治体ごとに制度が決まるため、国家公務員と完全に同じとは限りません。
公務員給与を見るときは、扶養手当を「家族構成によって変わる手当」として捉え、基本給、地域手当、住居手当、期末・勤勉手当などと分けて考えることが大切です。
出典・作成方針
- 人事院「国家公務員の諸手当の概要」
- 人事院月報 2025年4月号
- 人事院規則9-80(扶養手当)
- 人事院「扶養手当の運用について」
- 人事院規則9-80の一部改正概要
- 各都道府県・政令市の人事委員会勧告、給与条例・規則
- 総務省「地方公務員給与実態調査」
本記事では、国家公務員の制度を中心に、扶養手当の金額、対象者、所得要件、地方公務員との違いを整理しています。モデルケースの年額は、扶養手当の月額を12か月分として単純計算した参考額です。地方公務員の扶養手当は自治体ごとに異なるため、実際の支給条件は勤務先自治体の条例・規則・職員向け通知を確認してください。



