ボーナス

俸給とはなにか?昇格と昇任の違いや、公務員のモデル給与など

国家公務員の俸給とは?

国家公務員の給料は、給与法定主義により、法律によって定められています。

一人ひとりの給料については、職務給の原則のもと、官職の職務と責任に応じて決められることとされ、基本給である俸給とそれを補完する諸手当から成り立っています。

俸給は、俸給月額俸給の調整額の2種類から成り立っています。

俸給月額とは、民間の基本給に相当するもので、俸給表と呼ばれるテーブルにしたがって支給されます。

俸給の調整額は、職務の複雑困難さや勤労の強度などが著しく特殊な職員に支給されます。具体的には、医師、看護師、医療技術職員、検察事務官、介護職員、航空管制官、サイバーセキュリティの確保や情報システムの整備などを行う職員などに支給されます。

俸給表は、課長、係長、係員といった職務段階に応じて、職務の級が設けられており、それぞれの級に号俸が定められています。職員が昇進した場合には上位の級に格付けされます。

その種類は11種17表と多種多様で、それぞれの職務、勤務条件などの類似性によって分類されています。一般に想像するホワイトカラーの公務員については「行政職俸給表(一)」が適用されます。

行政職俸給表(一)(2020年4月1日現在)の抜粋

職務の級 1級 2級 3級、4級、…、10級
本府省 係員 主任 係長、…、課長
25 182200 235400
26 183900 236900
27 185500 238300
28 187200 239500
29 188700 240700
30 190400 241900

俸給表の種類

対象職員 在職者数
行政職俸給表(一)、(二) 一般行政事務職員等 約15万2000人
専門行政職俸給表 航空管制官等 約8100人
税務職俸給表 税務署職員等 約5万2400人
公安職俸給表(一)、(二) 刑務官、海上保安官等 約4万6000人
海事職俸給表(一)、(二) 船員等 約580人
教育職俸給表(一)、(二) 気象大学校の教授、准教授等 約160人
研究職俸給表 研究所の研究員等 約1500人
医療職俸給表(一)~(三) 医師、薬剤師、看護師等 約3200人
福祉職俸給表 障碍者支援施設の生活支援員等 約260人
専門スタッフ職俸給表 情報分析官、国際交渉官等 約210人
指定職俸給表 事務次官、局長等 約930人

在職者数は平成30年7月1日現在(出典:一般職国家公務員在籍状況統計表)

出典:国家公務員の給与(令和元年版)より

手当は、大きく6つに分類され、それぞれの支給要件に該当する職員についてのみ支給されます。

1.生活補助的手当

扶養手当、住居手当、通勤手当、単身赴任手当

2.地域給的手当

地域手当、広域移動手当、特地勤務手当等、寒冷地手当

3.職務の特殊性に応じた手当

俸給の特別調整額、管理職員特別勤務手当、特殊勤務手当

4.時間外手当

超過勤務手当等、宿日直手当

5.賞与に相当する手当

期末手当、勤勉手当

6.その他

本府省業務調整手当、初任給調整手当、専門スタッフ職調整手当、研究員調整手当

出典:国家公務員の給与(令和元年版)より

昇給とは?

毎年1月1日は、年に一度の昇給日です。昇給とは、俸給表の号が増えることで、給料も数千円増えます。

昇給区分はA・B・C・D・Eの5通りで、Aから順に「極めて良好・特に良好・良好・やや良好でない・良好でない」評価になります。

昇給区分と昇給号俸数、割合は次のとおりです。

昇給区分 A B C
(標準)
D E
昇給号俸数 8号俸以上 6号俸 4号俸 2号俸 0号俸
割合 5% 20% 75% 該当事由があれば

 

2割の職員がAまたはB区分、7割~8割の職員が標準のC区分になります。懲戒処分を受けた職員や無断欠勤を繰り返す職員はD区分やE区分になりますが、まじめに働いていればよほど大きなミスをやらかさない限り該当することはないでしょう。

昇格とは?昇任との違いについて

昇給を毎年繰り返し、一定の年齢に達すると昇格します。

昇格とは、1級→2級、2級→3級など、俸給表において上位の級へ格付けを変更することをいいます。

一方で、昇任とは、係長→課長補佐、課長補佐→課長など、役職が上がることをいいます。

昇格と昇任はセットで行われることが多いですが、昇格だけして昇任しないケース(3級から4級に昇格したけど役職は係長のまま、など)もたまにあります。

反対に昇任して昇格しないケース(係長→課長補佐に昇任したけど級は3級のまま、など)はほとんどありません。

ボーナス(一般職員の場合)

期末・勤勉手当(ボーナス、賞与)は年間4.45か月分が年間2回に分けて(6月、12月)支給されます。

期末手当(2.6か月分)と勤勉手当(1.85か月分)に分かれており、勤勉手当は、人事評価の結果に基づき支給されます。

過去のボーナス年間支給月数

2020年 4.45か月
2019年 4.5か月
2018年 4.45か月
2017年 4.4か月
2016年 4.3か月
2015年 4.2か月
2014年 4.1か月
2013年 3.95か月
2012年 3.95か月
2011年 3.95か月

 

モデル給与例

内閣官房内閣人事局からモデル給与が示されています。

係員、係長、地方機関課長のモデルは国家一般職、本府省課長補佐、本府省課長、本府省局長、事務次官のモデルは国家総合職と思われます。

モデル 年齢 月額 年間給与
係員 25歳 19万2400円 315万3000円
係長 35歳 27万3100円 453万6000円
地方機関課長 50歳 41万2200円 671万3000円
本府省課長補佐 35歳 44万600円 731万4000円
本府省課長 50歳 74万2440円 1253万3000円
本府省局長 107万4000円 1780万4000円
事務次官 141万円 2337万4000円

 

初任給代表例

行政職俸給表(一)で本府省内部部局等配属の場合の初任給は以下のとおりです。(平成31年4月1日現在)

試験 学歴 級・号俸 月額
総合職 院卒者 2級11号俸 26万2600円
大卒程度 2級1号俸 23万1040円
一般職 大卒程度 1級25号俸 22万4040円
高卒者 1級5号俸 18万5520円