労働基準監督官採用試験は、国家公務員の専門職試験の一つです。試験区分は労働基準監督A(法文系)と労働基準監督B(理工系)に分かれ、いずれも大学卒業程度の試験として実施されます。
受験を考えるときにまず確認したいのは、試験日程、試験種目、問題数、正答番号の公表時期です。特に第1次試験は、基礎能力試験、専門試験(多肢選択式)、専門試験(記述式)が同日に行われるため、どの試験で何題解くのかを早めに把握しておくことが大切です。
この記事では、2026年度の公表情報をもとに、労働基準監督官採用試験の日程、問題数、正答公表の有無を整理します。年度によって日程や採用予定数は変わるため、出願時には必ず人事院や厚生労働省の最新情報も確認してください。
この記事のポイント
労働基準監督官採用試験の日程
2026年度の労働基準監督官採用試験は、2月から3月にかけてインターネットで申込みを受け付け、第1次試験が5月に行われます。
第1次試験の合格者は6月に発表され、その後、7月に第2次試験、8月に最終合格者発表という流れです。国家公務員の専門職試験の中でも、春から夏にかけて選考が進む試験と考えると分かりやすいです。
| 項目 | 2026年度の日程 |
|---|---|
| 受付期間 | 2026年2月19日(木)9:00〜3月23日(月)受信有効 |
| 第1次試験日 | 2026年5月24日(日) |
| 第1次試験合格者発表日 | 2026年6月16日(火)9:00 |
| 第2次試験日 | 2026年7月7日(火)〜7月10日(金) |
| 最終合格者発表日 | 2026年8月12日(水)9:00 |
第2次試験の日時は、第1次試験合格通知書で指定されます。日程の変更は原則として認められないため、受験予定の人は、7月上旬の予定を空けておく意識が必要です。
試験区分はAとBに分かれる
労働基準監督官採用試験には、労働基準監督A(法文系)と労働基準監督B(理工系)があります。
A区分は、労働法、労働事情、法律、経済、社会保障などを中心に出題されます。B区分は、労働事情に加えて、数学、物理、化学などの工学系の基礎や専門分野が出題されます。
どちらの区分でも、労働基準監督官として働くための採用試験である点は同じです。ただし、専門試験の出題分野が大きく異なるため、自分の学習分野に合う区分を確認することが重要です。
| 試験区分 | 主な出題分野のイメージ |
|---|---|
| 労働基準監督A | 労働法、労働事情、憲法、行政法、民法、刑法、経済学、労働経済、社会保障、社会学など |
| 労働基準監督B | 労働事情、工学に関する基礎、機械系、電気系、土木系、建築系、衛生・環境系、応用化学系など |
受験案内では、Aは法文系、Bは理工系として整理されています。単に名称だけで選ぶのではなく、専門試験の問題数や出題分野まで見て判断しましょう。
第1次試験の問題数と試験時間
第1次試験では、基礎能力試験、専門試験(多肢選択式)、専門試験(記述式)が行われます。
第1次試験の合格者は、基礎能力試験と専門試験(多肢選択式)の成績を総合して決定されます。専門試験(記述式)は、第1次試験合格者を対象に評定され、最終合格者決定の際に他の試験種目と総合されます。
| 試験種目 | 問題数・解答数 | 試験時間 | 配点比率 |
|---|---|---|---|
| 基礎能力試験 | 30題 | 1時間50分 | 2/7 |
| 専門試験(多肢選択式) | 40題解答 | 2時間20分 | 3/7 |
| 専門試験(記述式) | 2題解答 | 2時間 | 2/7 |
配点比率を見ると、専門試験(多肢選択式)の比重が高く、基礎能力試験と専門記述もそれぞれ重要です。特に労働基準監督官試験では、専門試験を軸にしつつ、基礎能力試験と記述式も落とさない準備が必要になります。
基礎能力試験は30題
基礎能力試験は、多肢選択式で30題が出題されます。公務員として必要な基礎的な能力について、知能分野と知識分野から出題されます。
| 分野 | 出題数 | 内容 |
|---|---|---|
| 知能分野 | 24題 | 文章理解10題、判断推理7題、数的推理4題、資料解釈3題 |
| 知識分野 | 6題 | 自然・人文・社会に関する時事、情報 |
基礎能力試験は、1時間50分で30題を解く試験です。問題ごとの重さは異なるため、すべてに同じ時間をかけるより、解ける問題を確実に拾う時間配分が大切です。
専門試験(多肢選択式)は40題解答
専門試験(多肢選択式)は、A区分とB区分で出題構成が異なります。どちらも最終的に40題を解答しますが、出題数や選択問題の構成が違います。
| 区分 | 出題・解答 | 主な構成 |
|---|---|---|
| 労働基準監督A | 48題出題、40題解答 | 必須12題、選択36題から28題選択 |
| 労働基準監督B | 46題出題、40題解答 | 必須8題、選択38題から32題選択 |
A区分では、必須問題として労働法7題、労働事情5題が出題されます。選択問題では、憲法、行政法、民法、刑法、経済学、労働経済・社会保障、社会学などから出題されます。
B区分では、必須問題として労働事情8題が出題され、選択問題は工学に関する基礎から出題されます。A区分とB区分では対策すべき科目がかなり違うため、同じ労働基準監督官試験でも、専門対策は区分別に考える必要があります。
専門試験(記述式)は2題解答
専門試験(記述式)は、A区分・B区分ともに2題解答です。ただし、出題内容は区分によって異なります。
| 区分 | 出題・解答 | 内容 |
|---|---|---|
| 労働基準監督A | 2題出題、2題解答 | 労働法1題、労働事情1題 |
| 労働基準監督B | 4〜6題出題、2題解答 | 工業事情1題、工学に関する専門基礎から1題選択 |
専門記述は、第1次試験当日に実施されますが、評定は第1次試験合格者を対象に行われます。つまり、記述式も軽視できませんが、まずは基礎能力試験と専門試験(多肢選択式)で第1次試験を突破することが前提になります。
専門記述は「第1次試験日に受けるが、第1次試験合格者を対象に評定される」という扱いです。受験生としては、当日にしっかり答案を書き切る準備をしておく必要があります。
第2次試験は人物試験と身体検査
第2次試験では、人物試験と身体検査が行われます。人物試験は、人柄や対人的能力などについての個別面接です。
また、人物試験の参考として性格検査も実施されます。筆記試験だけでなく、労働基準監督官として働くうえで必要な対人面や適性も見られる試験と考えるとよいです。
第2次試験の日時は、第1次試験合格通知書で指定されます。受験案内上、日時変更は原則として認められないため、合格発表後すぐに通知書を確認することが大切です。
正答番号は公表されるのか
労働基準監督官採用試験では、第1次試験の多肢選択式試験について、正答番号が公表されます。
2026年度は、基礎能力試験(多肢選択式)と専門試験(多肢選択式)の正答番号が、人事院ホームページの「国家公務員試験採用情報NAVI」に掲載される予定です。
| 対象 | 正答公表の扱い |
|---|---|
| 基礎能力試験(多肢選択式) | 正答番号が公表される |
| 専門試験(多肢選択式) | 正答番号が公表される |
| 専門試験(記述式) | 多肢選択式のような正答番号公表の対象ではない |
2026年度の正答番号掲載期間は、5月25日(月)11:00〜6月1日(月)17:00です。掲載直後はアクセスが集中することがあるため、つながりにくい場合は時間をおいて確認しましょう。
正答番号は電話照会では回答されない扱いです。インターネットで確認できない場合などは、受験案内に記載された問合せ先を確認してください。
問題数を見るときの注意点
労働基準監督官試験の問題数を見るときは、「出題数」と「解答数」を分けて読む必要があります。
たとえば、労働基準監督Aの専門試験(多肢選択式)は48題出題されますが、解答するのは40題です。労働基準監督Bも46題出題され、40題を解答します。
つまり、専門試験では選択問題の中から自分が解く問題を選ぶ場面があります。試験対策では、全分野を同じ濃さで仕上げるより、必須問題と選択問題の構造を踏まえて優先順位をつけることが重要です。
特にA区分では、労働法と労働事情が必須問題として出題されます。B区分でも労働事情が必須です。労働基準監督官という職種の性格を考えると、労働分野の基礎理解はどちらの区分でも避けにくい部分です。
FAQ
労働基準監督官採用試験の第1次試験日はいつですか?
労働基準監督官試験の基礎能力試験は何題ですか?
労働基準監督官試験の正答番号は公表されますか?
出典・作成方針
- 人事院「国家公務員試験採用情報NAVI 労働基準監督官採用試験」
- 人事院・厚生労働省「2026年度 労働基準監督官採用試験 受験案内」
- 厚生労働省「労働基準監督官採用試験」
本記事は、2026年度の公表情報をもとに、労働基準監督官採用試験の日程、試験種目、問題数、正答公表の有無を整理したものです。最新の日程、受験資格、採用予定数、受験票や合格通知書の扱いは、必ず人事院および厚生労働省の公式情報で確認してください。
