共済組合・年金

公務員の共済貯金利率ランキング【2026年】最高年1.9%

公務員の共済貯金は、所属する共済組合によって利率がかなり違います。2026年8月時点で一般公開されている公式情報を確認すると、千葉県市町村職員共済組合の年1.9%が非常に高く、神奈川県市町村職員共済組合の年1.52%、静岡県・宮城県市町村職員共済組合の年1.3%が続きます。

一方で、年1.0%前後の共済組合も多く、同じ市町村職員向けの共済貯金でも差があります。500万円を1年間預ける単純計算なら、年1.9%と年0.8%では税引前利息に約5万5,000円の差が出ます。

ただし、銀行のように「利率が高い共済組合を選んで口座を開く」ことはできません。基本的には勤務先に応じて加入する共済組合が決まるため、このランキングは「自分が使える共済貯金が全国的に見てどのくらい有利なのか」を確認するためのものです。

この記事のポイント

確認できた最高水準
千葉県市町村職員共済組合は年1.9%
神奈川県も高水準
年1.52%・半年複利
ランキングの見方
自由に加入先を選べる制度ではない

公務員の共済貯金利率ランキング【2026年】

2026年8月25日時点で、一般公開されている共済組合の公式ホームページ、規則、共済だよりなどから現在の利率を確認できた主な市町村職員共済組合を高い順に並べました。

全国47都道府県すべてについて同じ形式で最新利率を公開しているわけではないため、「全国完全順位」ではありません。組合員専用ページだけで数値を確認できるものや、公開情報から2026年時点の利率を判定できないものは順位に入れていません。

参考順位 市町村職員共済組合 年利 複利・確認状況
1位 千葉県 1.90% 半年複利・2026年度も1.9%
2位 神奈川県 1.52% 半年複利・2026年4月1日現在
3位 静岡県 1.30% 半年複利・2026年4月から
3位 宮城県 1.30% 2026年4月1日現在
5位 栃木県 1.20% 半年複利・公式貯金事業ページ掲載
6位 山口県 1.15% 半年複利・公式貯金事業ページ掲載
7位 愛媛県 1.10% 2026年4月から
7位 石川県 1.10% 半年複利・2026年4月1日現在
7位 徳島県 1.10% 半年複利・公開広報で確認
10位 秋田県 1.00% 年複利・公式ページ掲載
10位 福井県 1.00% 半年複利・2026年4月に引上げ
10位 高知県 1.00% 半年複利・2026年4月から
10位 福岡県 1.00% 2026年4月から
14位 鳥取県 0.80% 半年複利・2026年公開資料で確認

今回確認した中では、千葉県市町村職員共済組合が年1.9%で頭一つ抜けています。千葉県市町村職員共済組合の2026年度事業計画では、2026年度の支払利率を1.9%とし、前年度と同率であることが明記されています。

千葉県は利息を3月末と9月末に元金へ繰り入れる半年複利です。預入限度額は3,000万円となっています。

2位は神奈川県市町村職員共済組合の年1.52%です。こちらは公式の貯金事業ページに「年利1.52%(令和8年4月1日現在)半年複利」と明記されています。

1位の千葉県は年1.9%、神奈川県は年1.52%

共済貯金の利率を比較するとき、年1.9%という千葉県の水準はかなり目立ちます。

100万円を1年間、残高を変えずに預けたと仮定すると、年1.9%なら税引前利息は単純計算で約1万9,000円です。500万円なら約9万5,000円、1,000万円なら約19万円になります。

残高 千葉 1.90% 神奈川 1.52% 静岡・宮城 1.30% 0.80%の場合
100万円 約19,000円 約15,200円 約13,000円 約8,000円
300万円 約57,000円 約45,600円 約39,000円 約24,000円
500万円 約95,000円 約76,000円 約65,000円 約40,000円
1,000万円 約190,000円 約152,000円 約130,000円 約80,000円

500万円なら、年1.9%と年0.8%の差は税引前で年間約5万5,000円です。共済貯金は数百万円単位の残高になることもあるため、0.5ポイント、1ポイントという利率差も無視しにくくなります。

実際の利息は積立時期、払戻し、付利開始日、半年複利、端数処理などによって変わるため、上表は利率差を見るためのモデルケースです。

税引後ではいくらになる?

ランキングの年利は基本的に税引前です。共済貯金の利息には原則として20.315%の税金がかかります。

税率の内訳は国税15.315%、地方税5%です。したがって、税引前の年利がそのまま手取りになるわけではありません。

税引前年利 税引後年率の目安 100万円の年間利息目安 500万円の年間利息目安
1.90% 約1.514% 約15,140円 約75,700円
1.52% 約1.211% 約12,112円 約60,560円
1.30% 約1.036% 約10,359円 約51,795円
1.15% 約0.916% 約9,164円 約45,822円
1.10% 約0.877% 約8,765円 約43,827円
1.00% 約0.797% 約7,969円 約39,843円
0.80% 約0.637% 約6,375円 約31,874円

例えば千葉県の年1.9%なら、500万円を1年間預けた単純計算の税引前利息は9万5,000円、20.315%を差し引くと約7万5,700円です。

神奈川県の年1.52%なら同じ500万円で税引後約6万600円、年1.0%なら約3万9,800円が目安になります。

「半年複利」も共済貯金の特徴

利率だけでなく、利息をいつ元本へ組み入れるかも共済組合によって違います。

千葉県、神奈川県、静岡県、山口県、石川県、高知県、福井県、鳥取県などでは半年複利が確認できます。一般的には3月末と9月末などに利息を計算し、その利息を元本へ加えます。

例えば神奈川県市町村職員共済組合では、3月末と9月末の残高に対して利息を元金へ組み入れる仕組みです。千葉県も3月・9月末に利息を計算します。

半年ごとに利息が元本へ加わるため、その後は利息にも利息がつきます。ただし、年1〜2%程度では短期間で劇的な差になるわけではなく、実際には元の利率の高さの方が年間利息への影響は大きくなります。

2026年は利率引き上げも相次いでいる

2026年は共済貯金の利率を引き上げる組合が目立ちます。

共済組合 改定前 改定後 改定時期
愛媛県市町村職員共済組合 0.90% 1.10% 2026年4月
高知県市町村職員共済組合 0.75% 1.00% 2026年4月
福岡県市町村職員共済組合 0.80% 1.00% 2026年4月
福井県市町村職員共済組合 0.80% 1.00% 2026年4月

愛媛県市町村職員共済組合は、市場金利の動向などを踏まえて2026年4月から年0.9%を1.1%へ引き上げました。税引後利率も0.876535%と公表しています。

高知県市町村職員共済組合は長く年0.75%としていた積立貯金を、2026年4月1日から年1.0%へ引き上げています。福井県市町村職員共済組合も2026年4月に年1.0%へ引き上げました。

今後も市場金利や保有する債券の利回りによって利率が見直される可能性があるため、過去の記事に載っている共済貯金利率をそのまま現在の数字として使うのは注意が必要です。

なぜ共済組合によって利率がこんなに違う?

共済貯金は、組合員から集めた資金を共済組合がまとめて運用し、その運用収益などから利息を還元する仕組みです。

運用資産には普通預金や定期預金だけでなく、国債、地方債、社債などが含まれます。どの時期にどの利回りの債券を取得したか、貯金残高がどれくらいあるか、積立金をどれだけ保有しているかなどが組合によって異なるため、支払利率も全国一律にはなりません。

千葉県市町村職員共済組合では2026年度も年1.9%を維持しています。一方、栃木県市町村職員共済組合は公式ページで年1.2%としています。どちらも同じ「市町村職員共済組合」ですが、貯金経理の状況は別々です。

千葉県の年1.9%に誰でも加入できるわけではない

ここはランキングを見るうえで最も誤解しやすい部分です。

千葉県市町村職員共済組合の利率が年1.9%だからといって、他県で働く公務員が千葉県の共済貯金だけに加入することはできません。

市町村職員共済組合は都道府県ごとに設けられており、原則としてその組合の対象となる市町村や一部事務組合などに勤務する組合員が利用します。

また、「地方公務員」なら全員が市町村職員共済組合というわけでもありません。都道府県職員、公立学校職員、警察職員、指定都市職員などは加入先が異なる場合があります。

国家公務員の共済貯金と地方公務員の共済貯金は別

今回のランキングは、公開情報を比較しやすい市町村職員共済組合を中心に整理しています。

国家公務員についても共済組合はありますが、全国の国家公務員が共通して同じ「共済貯金」に加入しているわけではありません。所属する共済組合や福利厚生制度によって、貯金事業の有無や内容が異なります。

そのため、「公務員の共済貯金は年1.9%」と一括りにするのは正確ではありません。年1.9%は今回確認した千葉県市町村職員共済組合の支払利率です。

共済貯金はどんなお金を入れると使いやすい?

年1%を超える共済貯金が使えるなら、現金の置き場所として検討する価値はあります。ただし、銀行の普通預金と同じ感覚で全額を移すのは避けた方が使いやすいでしょう。

共済貯金では払戻日が決められているケースが多く、ATMからその場で引き出すことはできません。千葉県では原則として毎月28日に払戻し、山口県では一部払戻しが月2回となっています。

お金の用途 置き場所の例 考え方
今月の生活費 銀行普通預金 即時に使えることを優先
急な出費に備える資金 普通預金+共済貯金 すぐ必要な分は銀行に残す
1〜数年以内に使う予定の現金 共済貯金など 値動きを避けたい資金の候補
10年以上使わない資産形成資金 NISA・iDeCoなども検討 共済貯金と目的を分ける

例えば生活費が月20万円なら、普通預金に数か月分の生活費を確保し、それを超える現金の一部を共済貯金へ移すといった使い方が考えられます。

特に千葉県の年1.9%や神奈川県の年1.52%なら、まとまった現金を長期間普通預金に置いている人ほど利息差が大きくなります。

注意点:共済貯金は銀行のペイオフ対象ではない

利率が高くても、銀行預金と制度上まったく同じではありません。

銀行などでは預金保険制度により、原則として1金融機関につき預金者1人当たり元本1,000万円までとその利息が保護されます。

共済組合は金融機関ではないため、共済組合と加入者との間に銀行預金と同じペイオフ制度は適用されません。山口県市町村職員共済組合や栃木県市町村職員共済組合、高知県市町村職員共済組合もこの点を公式に案内しています。

共済組合では国債や地方債などを中心とした運用や、欠損金補てん積立金の積立てなどを行っていますが、「年利が高い銀行預金」と完全に同一視しない方が正確です。

高金利でも預入限度額がある場合がある

共済貯金では、組合ごとに預入限度額も異なります。

例えば千葉県市町村職員共済組合は3,000万円、神奈川県市町村職員共済組合も3,000万円が預入限度額です。栃木県市町村職員共済組合は3,500万円としています。

一方、愛媛県市町村職員共済組合は公式ページで預入金額に上限はないと案内しています。

利率だけでなく、積立上限、臨時積立の可否、払戻し回数、退職後の取扱いまで見ると、使い勝手にはさらに差があります。

今の年1.9%がずっと続くとは限らない

共済貯金の利率は固定ではありません。

千葉県市町村職員共済組合も、現在の年1.9%になる前は年2.1%でした。2020年4月に2.1%から1.9%へ引き下げ、その後は1.9%を維持しています。

逆に2026年は、愛媛県、高知県、福井県などで引き上げが行われています。市場金利や共済組合の運用状況が変われば、今後も上がる場合と下がる場合の両方があります。

「30年間ずっと1.9%で増える」といった前提で将来額を計算するのではなく、その時点の利率を確認しながら使う制度と考える方が適切です。

結局、2026年の共済貯金はどこが高い?

2026年8月25日時点で一般公開されている公式情報を確認した範囲では、千葉県市町村職員共済組合の年1.9%が最も高い水準でした。

次いで神奈川県市町村職員共済組合が年1.52%、静岡県・宮城県市町村職員共済組合が年1.3%となっています。山口県の年1.15%、愛媛県・石川県などの年1.1%も、共済貯金として比較的高い水準です。

ただし、全国順位を知っても自分で加入先を選ぶことはできません。見るべきなのは「自分の共済組合はいくらか」「普通預金に置いている現金を移すメリットがあるか」「必要なときに払戻しできるか」の3点です。

特に年1.5%前後から1.9%の共済貯金を利用できる人は、数百万円の現金を普通預金だけに置いている場合、年間利息の差が数万円規模になることがあります。利用できる制度なら、一度現在の利率と払戻し条件を確認しておく価値があります。

FAQ

2026年で一番利率が高い共済貯金はどこですか?
一般公開されている公式情報を2026年8月25日時点で確認した範囲では、千葉県市町村職員共済組合の年1.9%が最高水準です。2026年度も前年度と同じ年1.9%とされています。
神奈川県市町村職員共済組合の利率はいくらですか?
2026年4月1日現在で年1.52%です。半年複利で、3月末と9月末に利息を元金へ組み入れます。
千葉県の年1.9%なら100万円でいくら増えますか?
1年間残高が変わらない単純計算では税引前約1万9,000円です。20.315%の税金を考慮すると、税引後は約1万5,140円が目安です。実際の金額は積立日や複利計算、端数処理などによって異なります。
利率の高い共済組合を自由に選べますか?
原則として選べません。勤務先などに応じて加入する共済組合が決まるため、銀行のように利率を比較して自由に乗り換える制度ではありません。
共済貯金はペイオフで1,000万円まで守られますか?
銀行預金と同じ預金保険制度の対象ではありません。共済組合は金融機関ではないため、共済組合と加入者との間には銀行預金と同じペイオフ制度は適用されません。
共済貯金とNISAならどちらを優先すべきですか?
用途が違います。近いうちに使う可能性があり値動きを避けたい資金は普通預金や共済貯金、長期間使わない資産形成資金はNISAなどを組み合わせて考える方法があります。

出典・作成方針

利率は2026年8月25日時点で、一般のブラウザから閲覧できる各共済組合の公式ホームページ、規則、広報誌、事業計画・会議録等を確認して整理しています。組合員認証が必要なページだけで確認できる数値はランキングから除外しました。また、全国47都道府県すべてについて同じ条件で2026年の現在利率を一般公開しているわけではないため、本表は「公開公式情報から確認できた主な共済貯金の参考ランキング」です。利率は今後変更される場合があります。

年間利息の試算は、比較のため1年間を通して同じ残高があるものとして単純計算しています。実際の利息は、積立日、付利開始日、払戻し、決算日、半年複利・年複利、端数処理など各組合の規則によって異なります。

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