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2026年度 国家一般職(大卒)の合格点・倍率まとめ|教養区分は近畿540点

2026年度の国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)は、8月12日に最終合格者が発表され、地域・区分ごとの合格点も公表されました。今回、特に大きな変化が見られたのが、2025年度に新設された教養区分です。

教養区分の最終合格点は、近畿が540点、関東甲信越が502点、東海北陸が476点、九州が453点となりました。関東甲信越は前年から166点、九州は162点上昇しています。一方、行政区分の関東甲信越は480点で、前年から10点低下しました。2026年度は、同じ国家一般職でも行政区分と教養区分で合格ラインの動きが大きく異なっています。

ただし、この「540点」「502点」は、学校のテストのような単純な得点率ではありません。国家一般職では素点を標準点へ換算して合否を判定するため、合格点の意味を理解したうえで見る必要があります。

この記事のポイント

教養区分の最高ライン
近畿540点。関東甲信越も502点まで上昇
教養区分の競争
申込者7,467人、最終合格者1,627人で申込倍率4.6倍
合格点の見方
素点ではなく標準点。全試験種目が平均的なら合計はおよそ500点

2026年度の教養区分の合格点

まず、2026年度の教養区分について、第1次試験と最終合格のボーダーを地域別に確認します。数字は人事院が2026年8月12日に公表した合格点です。

地域 第1次試験合格点 最終合格点
北海道 121点 294点
東北 123点 318点
関東甲信越 290点 502点
東海北陸 312点 476点
近畿 320点 540点
中国 238点 402点
四国 169点 371点
九州 194点 453点
沖縄 241点 452点

最終合格点が最も高かったのは近畿の540点、最も低かったのは北海道の294点で、差は246点あります。ただし、この246点をそのまま「近畿の方が246点分難しい」と解釈することはできません。後述するように、合格点は標準点であり、受験者の得点分布や地域ごとの合格者数も関係するためです。

特に注目したいのは関東甲信越と九州です。関東甲信越は前年336点から502点へ166点上昇、九州は291点から453点へ162点上昇しました。教養区分が新設2年目を迎え、地域によって競争環境が大きく変わったことが分かります。

行政区分の最終合格点は近畿535点が最高

一方、従来からある行政区分では、教養区分のように全体が同じ方向へ大きく動いたわけではありません。2026年度の地域別合格点は次のとおりです。

地域 第1次試験合格点 最終合格点
北海道 177点 362点
東北 167点 404点
関東甲信越 320点 480点
東海北陸 304点 493点
近畿 354点 535点
中国 284点 386点
四国 284点 484点
九州 219点 471点
沖縄 276点 469点

行政区分では近畿の535点が最も高く、北海道の362点が最も低くなりました。その差は173点です。関東甲信越は480点で、前年490点から10点低下しています。

そのため、2026年度については「国家一般職全体の合格点が上がった」とまとめるより、教養区分の一部地域で合格ラインが大幅に上昇したと見る方が実態に近いでしょう。

国家一般職の「合格点」は素点ではなく標準点

国家一般職の合格点を見るうえで最も重要なのが、合格点は「何問正解したか」をそのまま足した数字ではないという点です。

人事院は、筆記試験について、試験種目ごとの素点を平均点と標準偏差を使って標準点へ換算します。標準点は、受験者全体の得点分布の中で、その受験者がどの位置にいるかを相対的に表すための点数です。人物試験についてもA~Eの5段階評価を標準点へ換算します。

標準点の合計は、おおむね0~1,000点の範囲になります。そして人事院の説明では、すべての試験種目で平均的な成績だった場合、標準点の合計はおよそ500点になります。

注意:「最終合格点540点=1,000点満点の54%を取ればよい」という意味ではありません。標準点は得点率ではなく、受験者全体の中での相対的な位置を反映した数字です。

この「平均なら約500点」という基準を知っておくと、地域別の合格点を比較しやすくなります。たとえば教養区分の近畿540点は500点を約40点上回る一方、北海道294点は大きく下回っています。ただし、各試験種目には基準点があり、合計点だけで合否が決まるわけではありません。

教養区分は申込者が約5割増え、最終合格者は減少

2026年度の教養区分で合格点が大きく動いた背景を見るうえで、受験者数と倍率は重要な材料です。

教養区分の申込者は、2025年度の4,983人から2026年度は7,467人へ増加しました。増加率は49.8%です。一方、最終合格者は1,763人から1,627人へ136人減少しています。

地域別に見ると差はさらに大きくなります。以下の倍率は「申込者数÷最終合格者数」と「第1次試験受験者数÷最終合格者数」を示しています。

地域 申込者 第1次受験者 最終合格者 申込倍率 受験倍率
北海道 242人 182人 112人 2.2倍 1.6倍
東北 352人 270人 175人 2.0倍 1.5倍
関東甲信越 3,477人 2,569人 640人 5.4倍 4.0倍
東海北陸 1,044人 782人 127人 8.2倍 6.2倍
近畿 968人 632人 110人 8.8倍 5.7倍
中国 342人 277人 125人 2.7倍 2.2倍
四国 179人 136人 81人 2.2倍 1.7倍
九州 630人 453人 185人 3.4倍 2.4倍
沖縄 233人 183人 72人 3.2倍 2.5倍
合計 7,467人 5,484人 1,627人 4.6倍 3.4倍

特に近畿は申込倍率8.8倍、東海北陸は8.2倍となりました。関東甲信越も5.4倍で、2025年度の2.4倍から大きく上昇しています。教養区分全体でも、申込倍率は2025年度の2.8倍から2026年度は4.6倍へ上昇しました。

教養区分の合格点上昇をどう見るか

2026年度の教養区分では、申込者が約1.5倍に増えた一方で最終合格者数は減少しました。そのため、競争が強まったことは合格点上昇の背景を考えるうえで重要です。

たとえば関東甲信越では、2025年度の申込者2,129人・最終合格者905人から、2026年度は申込者3,477人・最終合格者640人へ変化しました。申込倍率は2.4倍から5.4倍へ上昇しています。近畿も5.0倍から8.8倍、東海北陸も4.1倍から8.2倍となりました。

合格点上昇の原因を倍率だけで断定することはできません。標準点は受験者の平均点や標準偏差によって変化します。また、地域別の最終合格者数なども合格ラインに影響します。「受験者が増えたから、その人数分だけボーダーが上がった」という単純な仕組みではありません。

2026年度については、「教養区分の人気が高まったこと」と「一部地域で合格者に対する受験者数が増えたこと」が同時に起き、その中で関東甲信越や九州などの合格点が大幅に上昇した、と整理するのが適切でしょう。

第1次試験の合格点と最終合格点は別に考える

国家一般職では、第1次試験の合格点と最終合格点を混同しないことも重要です。

教養区分の場合、第1次試験では基礎能力試験と課題対応能力試験の標準点を合計して合否を決定します。その後、一般教養論文試験と人物試験を加え、すべての試験種目の標準点を合計して最終合格者を決定します。

配点比率は次のとおりです。第1次試験を通過した後も、論文と人物試験を合わせて全体の9分の4を占めます。

教養区分の試験種目 配点比率
基礎能力試験 9分の4
課題対応能力試験 9分の1
一般教養論文試験 9分の2
人物試験 9分の2

たとえば近畿は第1次試験320点に対して最終合格点540点、関東甲信越は第1次290点に対して最終502点でした。「第1次ボーダーを大きく超えたから最終合格も安全」とは限らず、論文や人物試験まで含めて判断されます。

また、各試験種目には基準点があります。人物試験ではD評価が基準点で、E評価は基準点未満となるため、他の試験種目の成績にかかわらず不合格です。筆記試験でも基準点を下回る試験種目が一つでもあれば、合計標準点が高くても合格できません。

モデルケースで考える「500点」の意味

合格点の数字をどう読めばよいのか、2026年度の実際のボーダーを使って整理します。ここでの500点は、人事院が示す「全試験種目で平均的な成績を取った場合」の目安です。実際の個人成績を再現するものではありません。

モデルケース1:教養・関東甲信越

最終合格点は502点です。全試験種目が平均的な場合の約500点と比べると、ボーダーは平均モデルとほぼ同水準にあります。2026年度は申込倍率5.4倍、受験倍率4.0倍でした。

ただし、「平均点を取れば必ず合格」という意味ではありません。科目ごとの標準点の組み合わせや基準点があるため、500点という数字はあくまで全体像を見るための目安です。

モデルケース2:教養・近畿

近畿の最終合格点は540点です。平均的な成績の目安である500点より約40点高く、2026年度の教養区分では最も高い合格ラインでした。申込倍率も8.8倍と全国で最も高くなっています。

近畿では、全試験種目が平均的だった場合の約500点に対し、最終合格点は540点でした。どの試験種目で上積みするかは受験者ごとに異なるため、「複数科目で平均超えが必要」とまでは言えません。

モデルケース3:行政・関東甲信越

行政関東甲信越の最終合格点は480点です。教養関東甲信越の502点より22点低く、前年の行政490点からも10点低下しました。

同じ「関東甲信越」を受験しても、行政区分と教養区分では試験科目も配点も受験者層も異なります。そのため、行政480点と教養502点を単純に22点差の難易度として比較するのではなく、それぞれ別の試験区分として見る必要があります。

自分の成績は9月2日から確認できる

2026年度一般職試験(大卒程度試験)の個人成績は、2026年9月2日9時から11月2日17時まで、人事院のパーソナルレコードで閲覧できる予定です。最終合格者発表は8月12日に行われています。

成績が公開されたら、単に「合格点を何点上回ったか」だけでなく、基礎能力試験、専門試験または課題対応能力試験、論文、人物試験など、それぞれの成績を確認すると、次年度以降の受験にも役立ちます。

2026年度の一般職試験(大卒程度試験)は、行政・技術系・教養を合わせて8,425人が最終合格しました。このうち教養区分は1,627人です。全体の合格者数だけでは見えにくいものの、地域別の合格点と倍率を見ると、特に教養区分の競争環境が大きく変化した年度だったことが分かります。

FAQ

国家一般職の合格点500点は、何割くらい正解すれば取れますか?
単純に「正答率50%」という意味ではありません。国家一般職では各試験種目の素点を平均点や標準偏差によって標準点へ換算します。全試験種目で平均的な成績の場合に合計がおよそ500点になるという意味です。
2026年度の教養区分で最も合格点が高かった地域はどこですか?
近畿で、最終合格点は540点でした。次いで関東甲信越502点、東海北陸476点、九州453点、沖縄452点となっています。
教養区分の合格点が上がったのは受験者が増えたからですか?
受験者・申込者の増加は競争環境を見るうえで重要ですが、それだけが原因とは断定できません。標準点は受験者の得点分布によって変化し、地域ごとの合格者数なども合格ラインに関係します。
第1次試験の点数が高ければ、面接が低くても合格できますか?
筆記試験の得点が高ければ標準点の合計では有利になりますが、人物試験にも基準点があります。D評価が基準点で、E評価は基準点未満となるため、他の試験種目の成績にかかわらず不合格となります。

出典・作成方針

2026年度の合格点・人数・倍率は人事院公表資料をもとに整理し、2025年度の合格点はKomuInfo内の過年度データを参照しています。倍率は原則として人事院資料の表示に合わせています。前年との差やモデルケースは比較のための参考値であり、個々の受験者の合否を予測するものではありません。

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