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国家総合職「教養区分」の第2次試験では、企画提案試験、政策課題討議試験、人物試験を受けます。2026年度秋試験は指定された連続2日間で行われ、初日に企画提案、翌日に討議と個別面接があります。
対策の中心は、政策の知識を増やすことだけではありません。資料から課題を読み取り、実行できる案にまとめ、質問や異なる意見を受けても筋道を立てて説明する練習が必要です。
配点比率は企画提案が6/24、討議と人物試験がそれぞれ4/24です。討議と人物試験はD評価が基準点で、E評価を受けると、ほかの成績にかかわらず不合格になります。3種目それぞれに準備を分けて考えましょう。
この記事のポイント
2026年度秋の二次試験は、指定された連続2日間
試験日は次のいずれかの組合せです。受験者が日程を選ぶ方式ではなく、第1次試験合格通知書で日時と試験場が指定されます。日時の変更は原則として認められません。
| 日程 | 1日目 | 2日目 |
|---|---|---|
| 前半の指定 | 11月24日(火):企画提案 | 11月25日(水):政策課題討議・人物試験 |
| 後半の指定 | 11月26日(木):企画提案 | 11月27日(金):政策課題討議・人物試験 |
第1次試験の合格発表は10月21日(水)午前9時です。合格したらパーソナルレコードで採用志望情報を登録し、合格通知書をダウンロードして指定日を確認してください。企画提案で参考とする資料の案内も、同日の人事院の発表を確認します。指定日によって資料の掲載日が異なります。
企画提案は「作る・説明する・答える」の三段階で練習する
企画提案試験のⅠ部では、当日与えられる課題と資料を基に、解決策をまとめた政策概要説明紙(プレゼンテーションシート)を1時間30分で作成します。用紙はA4両面1枚で、箇条書き、図、表などを使えます。Ⅱ部はおおむね30分で、作成した内容を試験官に説明し、質疑応答を受けます。
参考文献や資料は事前に公表されます。受験案内が示す企画提案試験の評価対象は、企画力、建設的な思考力、説明力などです。まず資料の現状、課題、制約、関係者を押さえ、その知識を当日の課題にどう使うか考えてください。事前資料から当日の設問や正解を決め打ちするのは避けたいところです。
練習では、公表されている過去の問題を使い、90分を計ってA4両面1枚にまとめます。書き始める前に「何を解決するか」「誰に何をするか」「実施上の障害」「効果をどう確かめるか」を短く置くと、提案の骨格が崩れにくくなります。完成後は、説明を声に出し、費用、優先順位、副作用について質問を受けるところまで試してください。
練習用のモデルケース
例えば「地方で行政手続のオンライン利用が進まない」という架空の課題なら、解決策を「窓口の廃止」とだけ書いても、利用に困る人への対応が残ります。対象者を分け、申請画面の改善と窓口での操作支援を併用する案にすると、実施方法を説明しやすくなります。効果はオンライン利用率だけで判断せず、申請の完了率、窓口の待ち時間、利用者からの相談件数も確かめる、という組立てです。
これは答案例や出題予想ではありません。一つの施策について、効果を期待できる理由と、実施時に残る問題を両方説明するための練習例です。
政策課題討議では、発言の量より議論への貢献を意識する
政策課題討議試験は、おおむね1時間30分のグループ討議です。課題について話し合う過程で、プレゼンテーション能力やコミュニケーション力などが見られます。
練習では、最初から一案に飛びつかず、「何を優先して比較するか」を共有してみてください。先ほどのオンライン申請の例なら、利用者の負担、職員の作業量、導入費用、窓口支援の必要性を比べる形です。ほかの人の意見に同意するときも、「高齢の利用者への支援が残るので、窓口での補助を組み合わせたい」のように、理由と次の論点まで述べると議論が進みます。
意見が割れた場面では、どちらかをすぐ退けるより、共通の目的と相違点を言葉にすると整理しやすくなります。司会役になること自体を目標にせず、自分の意見を簡潔に示し、必要なときに論点を戻す練習をしておきましょう。
人物試験は、経験を「行動と判断」まで掘り下げる
人物試験は、人柄や対人的能力などを見る個別面接です。第2次試験では人物試験の参考とする性格検査も行われます。
面接カードを準備するときは、活動名や成果だけを並べず、当時の状況、自分が取った行動、その理由、結果、振り返りを整理してください。例えば学園祭で参加者を増やした経験なら、「何人増えたか」に加え、誰の困り事を調べ、どの案を採用し、うまくいかなかった点をどう直したかまで話せる状態が目安です。
志望理由も「社会に貢献したい」で止めず、関心を持った経験から、なぜ国の政策に関わりたいのかをつなげます。一方で、二次試験の人物試験と、最終合格後に各府省が採用者を決める官庁訪問の面接は別の機会です。志望先の研究は進めつつ、この面接では自分の経験を正確に説明する準備を優先してください。
一次合格後は、資料確認と実戦練習を並行する
準備の順番は、まず合格通知書で指定日と会場を確認し、企画提案の事前資料と面接カードの案内を読むことです。そのうえで、過去問を使った企画提案の時間内練習、複数人での討議練習、面接カードを基にした模擬面接を進めます。企画提案は、答案を完成させるだけでなく、説明後に厳しい質問を受けるところまで練習すると弱点が見えます。
最終合格は、二次試験の3種目だけで決まりません。基礎能力試験と総合論文試験の標準点も合算され、対象となる外部英語試験の成績には15点または25点の加算があります。また、総合論文と企画提案には基準点があり、討議と人物試験はD評価が基準点のため、E評価だと不合格です。配点比率の高い企画提案に時間を割きながら、討議と面接も一度は本番に近い形で練習するのが現実的です。
FAQ
企画提案のテーマは事前に分かりますか?
参考文献や資料は事前に公表されますが、政策概要説明紙は当日に与えられる課題と資料を基に作成します。事前資料の掲載日も指定された試験日によって異なるため、人事院の案内を確認してください。
討議や面接でE評価を受けると、筆記の点数で挽回できますか?
できません。政策課題討議試験と人物試験はD評価が基準点で、E評価の場合は基準点に達していないため、ほかの試験種目の成績にかかわらず不合格となります。
最終合格すれば採用されますか?
最終合格は採用の決定ではありません。最終合格者は採用候補者名簿に記載され、各府省等が官庁訪問での面接などを経て採用者を決めます。2026年度秋試験は12月17日(木)が最終合格発表日で、官庁訪問は12月21日(月)午前9時以降、内定の解禁は12月24日(木)午前9時以降です。
出典・作成方針
- 人事院「2026年度国家公務員採用総合職試験(大卒程度試験)『教養区分』受験案内」
- 人事院「2026年度教養区分・合格者の決定方法」
- 人事院「総合職試験(大卒程度試験)教養区分」
- 人事院「試験問題例・総合職(大卒)教養区分」
- 人事院「2026年度総合職官庁訪問ルール(秋の教養区分)」
試験日、試験方法、配点比率、基準点の扱いは人事院の公表資料に基づきます。対策方法とモデルケースは、試験内容を踏まえた編集上の提案であり、人事院が示した採点基準や2026年度秋試験の出題予想ではありません。日程などが変更された場合は最新の受験案内を優先してください。
