公務員の給料・福利厚生

事務次官の年収は2,524万円|月給・ボーナス・局長との差を解説

2026年時点で、事務次官の年収はどのくらいなのでしょうか。

人事院が公表しているモデル年間給与では、事務次官は年収2,524万円です。これは2026年4月時点の俸給月額や期末・勤勉手当などをもとにした、勤務成績が「良好(標準)」の場合のモデル額です。

一方、事務次官の俸給月額、いわゆる基本給は122万4,000円です。「月給122万円×12か月=年収1,469万円」と考えると実際のモデル年収と1,000万円以上ずれます。地域手当やボーナスが加わるためです。

この記事のポイント

2026年4月時点のモデル年収
事務次官は2,524万円
俸給月額
指定職8号俸で122万4,000円
局長との差
本省局長モデルより年間約585万円高い

事務次官の年収は2,524万円

まず結論となる数字を整理します。人事院が2026年4月時点の給与制度をもとに示しているモデル年間給与は、次のとおりです。

項目 金額
事務次官の俸給月額 122万4,000円
俸給月額×12か月 1,468万8,000円
人事院のモデル年間給与 2,524万円

ここで重要なのは、2,524万円が「全国の事務次官の平均年収」ではないことです。人事院が示している標準的な年間給与のモデルであり、税金や共済掛金などを差し引く前の額面です。

また、「俸給月額×12か月」の1,468万8,000円だけでは年収になりません。国家公務員の給与には、俸給のほかに地域手当や期末・勤勉手当などがあります。

月122万4,000円は「基本給」にあたる俸給

事務次官には、一般の国家公務員が多く適用される行政職俸給表ではなく、幹部職員向けの指定職俸給表が適用されます。

2026年4月時点の指定職俸給表は1号俸から8号俸まであり、8号俸は月122万4,000円です。指定職俸給表は適用対象として事務次官を挙げており、人事院の資料でも事務次官級が一般職国家公務員の給与水準の上限として扱われています。

指定職号俸 2026年4月時点の俸給月額
5号俸 100万6,000円
6号俸 107万8,000円
7号俸 115万3,000円
8号俸 122万4,000円

表だけを見ると7号俸との差は月7万1,000円ですが、年収では地域手当やボーナスにも影響するため、単純に「7万1,000円×12か月」の差だけではありません。

東京勤務なら地域手当だけで月24万4,800円

中央省庁の本省がある東京都特別区では、国家公務員に20%の地域手当が支給されます。

事務次官の俸給月額122万4,000円に20%を掛けると、地域手当は月24万4,800円です。ここでは仕組みをつかむため、単純化した参考モデルを見てみます。

項目 参考額
俸給月額 122万4,000円
地域手当20% 24万4,800円
俸給+地域手当 146万8,800円
上記を12か月分とした額 1,762万5,600円
人事院のモデル年間給与 2,524万円

月例給与だけを12か月分にしても約1,763万円です。モデル年収2,524万円との差は約761万円あり、年間給与では期末・勤勉手当などの影響がかなり大きいことが分かります。

本省局長は1,939万円、事務次官は2,524万円

2,524万円がどの程度の水準なのかは、同じ中央省庁の幹部と比べると分かりやすくなります。

人事院は2026年4月時点のモデル年間給与として、本省課長1,447万円、本省局長1,939万円、事務次官2,524万円を示しています。いずれも勤務成績が良好、つまり標準の場合のモデル額です。

役職モデル 年間給与 事務次官との差
本省課長 1,447万円 ▲1,077万円
本省局長 1,939万円 ▲585万円
事務次官 2,524万円

本省局長から事務次官になると、モデル年間給与は約585万円増えます。割合では約30%の差です。

本省課長との差は約1,077万円。課長でも1,400万円台ですが、事務次官はそこからさらに1,000万円以上高い水準になります。

なぜ事務次官は2,500万円を超えるのか

理由は、単に「勤続年数が長いから」ではありません。国家公務員の給与は、担当する職務の複雑さ、困難さ、責任の重さに応じて俸給が決まります。

事務次官は各省の事務方トップとして、大臣を補佐し、省内の各部局を取りまとめる立場です。そのため、一般の行政職俸給表から離れ、最上位幹部向けの指定職俸給表が適用されています。

つまり、2,524万円という数字は「国家公務員として長く勤めれば自然に到達する給与」ではなく、事務次官という官職そのものの職責に対応した給与水準として見るのが適切です。

2026年人事院勧告では8号俸を126万1,000円へ引上げ

ここまでの2,524万円と月122万4,000円は、2026年4月時点の現行給与制度をもとにした数字です。

その後、2026年8月7日の人事院勧告では、指定職8号俸を月122万4,000円から126万1,000円へ、3万7,000円引き上げることが勧告されました。また、一般職員のボーナスについても年間4.65月から4.70月への引上げが勧告されています。

給与改定が実施されれば、事務次官の年間給与も現在のモデル2,524万円から上昇します。ただし、人事院の給与制度ページでは2026年9月時点で改定後の「事務次官のモデル年間給与」はまだ反映されていません。このため、改定後の年収額を独自計算で断定するのではなく、現行モデルの2,524万円と勧告後の俸給月額126万1,000円を分けて見るのが適切です。

「事務次官の年収」を見るときの3つの注意点

2,524万円は平均年収ではない

人事院が示したモデル年間給与です。民間企業の平均年収のように、実際に支給された複数人の給与を平均した数字ではありません。

2,524万円は手取りではない

税金や共済掛金などを差し引く前の額面です。実際に銀行口座へ振り込まれる手取り額はこれより少なくなります。

月122万4,000円を12倍しても年収にはならない

122万4,000円は俸給月額です。地域手当や期末・勤勉手当などがあるため、年収を知りたい場合は俸給表だけではなく年間給与を見る必要があります。

FAQ

事務次官の年収はいくらですか?
人事院の2026年4月時点のモデル年間給与では2,524万円です。勤務成績が良好(標準)の場合の額で、税引前の額面です。
事務次官の月給はいくらですか?
2026年4月時点の指定職8号俸は月122万4,000円です。2026年8月の人事院勧告では126万1,000円への引上げが勧告されていますが、現行額と勧告額は分けて見る必要があります。
事務次官と局長では年収はいくら違いますか?
人事院のモデルでは、本省局長が1,939万円、事務次官が2,524万円です。差は約585万円、割合では約30%です。
2026年の人事院勧告後も年収2,524万円ですか?
2,524万円は2026年4月時点の現行制度によるモデルです。8月の人事院勧告では指定職8号俸を122万4,000円から126万1,000円へ引き上げることが勧告されているため、改定が実施されれば年間給与も上昇します。ただし、2026年9月時点では人事院の給与制度ページに改定後の事務次官モデル年収は反映されていません。

出典・作成方針

金額は原則として2026年9月時点で確認できる現行制度を基準にしています。人事院勧告による改定予定額については、現行額と混同しないよう「勧告」として区別しました。年収2,524万円は実支給額の平均ではなく、人事院が示すモデル年間給与です。

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