公務員のキャリア・出世・仕事術

事務次官の年収はいくら?2026年の給料・序列・仕事内容を解説

事務次官の年収はいくらなのでしょうか。

事務次官は、各省の官僚・事務方のトップに位置する国家公務員です。給与には一般の国家公務員が多く使う行政職俸給表ではなく、幹部職員向けの指定職俸給表が適用されます。

2026年4月1日時点では、事務次官に適用される指定職8号俸の俸給月額は122万4,000円です。俸給だけを12か月分にすると1,468万8,000円となり、実際にはこれに期末・勤勉手当などが加わります。

さらに、2026年8月7日の人事院勧告では、指定職8号俸を126万1,000円へ引き上げることが勧告されています。

この記事のポイント

2026年4月の俸給月額
122万4,000円
俸給×12か月
1,468万8,000円
2026年人事院勧告
126万1,000円への引上げを勧告
どのくらい偉い?
各省の事務方トップ。局長・官房長より上に位置する最高幹部

事務次官の年収はいくら?2026年の給料を確認

事務次官の給与を考えるときに、まず押さえておきたいのが指定職俸給表です。

一般の国家公務員では行政職俸給表(一)などが使われますが、事務次官や局長級などの最高幹部には指定職俸給表が適用されます。

人事院が公表している2026年4月1日現在の指定職俸給表では、最高の8号俸が月122万4,000円です。事務次官は、この8号俸の代表的な官職です。

区分 金額
2026年4月時点の俸給月額 122万4,000円
俸給月額×12か月 1,468万8,000円
2026年人事院勧告後 月126万1,000円

ただし、1,468万8,000円をそのまま「事務次官の年収」と考えるのは正確ではありません。

これはあくまで俸給月額を12か月分にした金額です。実際の年間給与には期末・勤勉手当などが加わるため、年間の給与総額はこれより高くなります。

「年収」と「俸給」は同じではない

公務員の給与には、毎月の俸給だけでなく、期末・勤勉手当や各種手当があります。そのため、「月122万4,000円×12=事務次官の年収」という計算では、実際の年間給与を完全には表せません。

2026年人事院勧告では月126万1,000円へ引上げ

2026年8月7日の人事院勧告では、指定職俸給表について行政職10級と同程度の引上げを行い、8号俸を126万1,000円とすることが勧告されました。

区分 俸給月額 年間の基本俸給を単純計算
2026年4月時点 122万4,000円 1,468万8,000円
2026年人事院勧告 126万1,000円 1,513万2,000円
差 月3万7,000円 年44万4,000円

なお、126万1,000円は2026年8月7日の人事院勧告で示された改定後の額です。2026年4月1日時点の現行俸給月額122万4,000円とは分けて見る必要があります。

そもそも事務次官とは?各省の「事務方トップ」

事務次官は、中央省庁で働く国家公務員の中でも最上位に位置する代表的な役職です。

国家行政組織法では、各省に事務次官を1人置き、「大臣を助け、省務を整理し、各部局及び機関の事務を監督する」と定めています。

つまり、特定の局だけを見る局長とは違い、複数の局・部・課を含む省全体の行政実務を統括する立場です。

ただし、「省で一番偉い人が事務次官」という説明では少し不正確です。省そのものの長は大臣です。

政治を含めた省のトップが大臣、官僚・事務方のトップが事務次官と考えると分かりやすいでしょう。

事務次官はどのくらい偉い?局長より上

官僚の出世という意味では、事務次官はほぼ頂点に位置します。

立場 代表的な役職 位置づけ
政治 大臣 省の長
政治 副大臣・大臣政務官 大臣を政治面から補佐
官僚 事務次官 事務方トップ
官僚 局長・官房長 主要部門を統括
官僚 審議官・部長 重要政策・部門を担当
官僚 課長 課を統括
官僚 課長補佐 政策実務を取りまとめる

この表は、法令上の厳密な上下関係を一列に並べたものではなく、省庁内での一般的な位置づけを分かりやすくしたものです。

事務次官の指定職8号俸は給与上も最高クラス

指定職俸給表は、2026年4月時点では1号俸から8号俸まであります。

号俸 俸給月額
8号俸 122万4,000円
7号俸 115万3,000円
6号俸 107万8,000円
5号俸 100万6,000円
4号俸 93万3,000円
3号俸 85万2,000円
2号俸 79万4,000円
1号俸 73万6,000円

指定職だから全員が8号俸になるわけではありません。官職ごとに適用される号俸が異なり、責任の重いポストほど高い号俸が設定されます。

事務次官は最上位の8号俸の代表的な官職であり、給与制度上の格付けでも国家公務員の最高層に位置します。

事務次官の仕事内容は?

事務次官は、自分で個々の法案や予算資料を作る担当者というより、省全体を動かす最高幹部です。

大臣を行政実務面から支える

大臣が政治家として政策判断や国会対応を行う一方、政策を制度へ落とし込み、行政組織を通じて実施するには省内調整が必要です。その最高レベルで大臣を支えるのが事務次官です。

局をまたぐ重要案件を調整する

複数の局に関係する案件や、省として最終的な方針をまとめる必要がある案件では、官房長や局長などの幹部を束ねながら方向性を整理します。

省全体の組織運営を見る

政策だけでなく、人事、組織運営、危機対応、他省庁との調整など、省全体に関係する問題にも関与します。

どうすれば事務次官になれる?出世コース

事務次官になるための専用試験があるわけではありません。

国家公務員として採用された後、さまざまな役職や部署を経験し、幹部へ昇進していきます。

段階 役職の例
採用 係員
若手・中堅 係長
中堅 課長補佐
管理職 課長
幹部 審議官・部長
最高幹部 局長・官房長
事務方トップ 事務次官

実際の経歴は省庁によって異なり、地方勤務、他省庁への出向、官邸勤務などを挟む場合があります。局長級まで昇進した幹部の中からさらに選ばれるため、極めて限られたポストです。

大臣と事務次官はどちらが上?

比較 大臣 事務次官
立場 政治家・国務大臣 国家公務員・官僚
省内での位置 省の長 事務方トップ
主な役割 政治判断・政策決定 行政実務の統括・大臣補佐

「どちらが偉いか」だけで考えるより、政治のトップが大臣、行政実務を担う官僚のトップが事務次官と理解する方が正確です。

地方公務員にも事務次官はいる?

一般的な都道府県庁や市役所には、国の省庁と同じ意味での「事務次官」は通常置かれていません。

都道府県なら知事・副知事、市区町村なら市長・副市長などがあり、その下に部長、局長、課長などの職員が配置されます。

FAQ

事務次官の年収はいくらですか?
2026年4月時点の指定職8号俸は月122万4,000円で、12か月分では1,468万8,000円です。ただし、実際の年間給与には期末・勤勉手当などが加わるため、この金額がそのまま年収ではありません。
事務次官の月給はいくらですか?
2026年4月1日時点では指定職8号俸の月122万4,000円です。2026年8月の人事院勧告では126万1,000円への引上げが勧告されています。
事務次官は官僚で一番偉いのですか?
各省の事務方という意味ではトップです。ただし、省そのものの長は大臣です。
事務次官は何人いるのですか?
国家行政組織法では各省に1人ずつ置くと定められています。内閣府や復興庁にも、それぞれの設置法により事務次官が置かれています。
地方公務員にも事務次官はありますか?
一般的な都道府県庁や市役所では、国の省庁と同じ意味の事務次官という役職は通常ありません。

出典・作成方針

  • e-Gov法令検索「国家行政組織法」第18条
  • e-Gov法令検索「内閣府設置法」第15条
  • e-Gov法令検索「復興庁設置法」第11条
  • 人事院「国家公務員の給与制度(令和8年4月1日現在)」指定職俸給表
  • 人事院「令和8年人事院勧告」および給与勧告資料
  • 内閣官房内閣人事局「幹部職員人事の一元管理」

給与額は、2026年4月1日時点の現行俸給表と、2026年8月7日の人事院勧告による改定額を区別して掲載しています。

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