目次
国家公務員総合職の出身大学別合格者数は、人事院が公表しています。2026年5月公表資料のうち、2025年度秋と2026年度春の合計では、東京大学が458人で1位、京都大学が180人で2位、早稲田大学が156人で3位でした。
ただし、この人数は「2026年度に実施された試験の年間合計」ではありません。2026年度春だけを見ると、東京大学291人、京都大学132人、早稲田大学115人となります。ランキングを比較する際は、どの時期の試験を集計した数字なのかをそろえる必要があります。
また、ここでいう合格者数は採用試験の最終合格者数です。各府省への採用人数や、大学ごとの合格率とは異なります。まず大学別の人数を確認し、そのうえで春単独の順位や前年との違いを見ていきます。
この記事のポイント
国家公務員総合職の出身大学ランキング|2025年度秋+2026年度春
次の表は、人事院が2026年5月29日に公表した「総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)出身大学別合格者数一覧」をもとに、合計人数の多い順に整理したものです。
対象は、2025年度秋の大卒程度試験・教養区分と、2026年度春の院卒者試験・大卒程度試験です。元資料の掲載対象である合計10人以上の45大学を掲載しています。同数の大学は同順位とし、その次の順位を繰り下げています。
| 順位 | 大学名 | 合計 | 2025年度秋 | 2026年度春 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京大学 | 458 | 167 | 291 |
| 2 | 京都大学 | 180 | 48 | 132 |
| 3 | 早稲田大学 | 156 | 41 | 115 |
| 4 | 慶應義塾大学 | 93 | 25 | 68 |
| 5 | 東北大学 | 84 | 14 | 70 |
| 6 | 中央大学 | 81 | 11 | 70 |
| 7 | 北海道大学 | 80 | 7 | 73 |
| 8 | 立命館大学 | 63 | 3 | 60 |
| 9 | 大阪大学 | 59 | 9 | 50 |
| 10 | 千葉大学 | 58 | 7 | 51 |
| 11 | 九州大学 | 56 | 5 | 51 |
| 12 | 明治大学 | 51 | 2 | 49 |
| 13 | 東京理科大学 | 50 | 3 | 47 |
| 14 | 一橋大学 | 49 | 15 | 34 |
| 15 | 東京科学大学 | 48 | 4 | 44 |
| 16 | 筑波大学 | 46 | 5 | 41 |
| 17 | 名古屋大学 | 42 | 8 | 34 |
| 18 | 広島大学 | 37 | 4 | 33 |
| 18 | 神戸大学 | 37 | 6 | 31 |
| 18 | 大阪公立大学 | 37 | 3 | 34 |
| 21 | 岡山大学 | 25 | 1 | 24 |
| 21 | 東京農工大学 | 25 | 0 | 25 |
| 21 | 日本大学 | 25 | 0 | 25 |
| 24 | 関西大学 | 23 | 1 | 22 |
| 25 | 信州大学 | 22 | 0 | 22 |
| 26 | 東京海洋大学 | 20 | 0 | 20 |
| 27 | 上智大学 | 19 | 5 | 14 |
| 28 | 同志社大学 | 18 | 4 | 14 |
| 29 | 中京大学 | 17 | 1 | 16 |
| 29 | 法政大学 | 17 | 0 | 17 |
| 31 | 横浜国立大学 | 16 | 1 | 15 |
| 32 | 専修大学 | 15 | 2 | 13 |
| 33 | 新潟大学 | 14 | 0 | 14 |
| 34 | お茶の水女子大学 | 13 | 2 | 11 |
| 34 | 岩手大学 | 13 | 0 | 13 |
| 34 | 立教大学 | 13 | 4 | 9 |
| 37 | 金沢大学 | 11 | 0 | 11 |
| 37 | 三重大学 | 11 | 1 | 10 |
| 37 | 鹿児島大学 | 11 | 0 | 11 |
| 37 | 東京外国語大学 | 11 | 3 | 8 |
| 41 | 宇都宮大学 | 10 | 0 | 10 |
| 41 | 青山学院大学 | 10 | 0 | 10 |
| 41 | 追手門学院大学 | 10 | 0 | 10 |
| 41 | 東京都立大学 | 10 | 0 | 10 |
| 41 | 東京農業大学 | 10 | 0 | 10 |
表の合計では慶應義塾大学が4位ですが、春単独では北海道大学、東北大学、中央大学が慶應義塾大学を上回ります。同じ公表資料でも、合計欄と春の欄を使い分けると順位が変わります。
一覧に大学名がない場合も、合格者が0人とは限りません。この資料は合計10人以上の大学を掲載したものです。1~9人の合格者がいる大学は、掲載対象に含まれません。
2026年度春だけのランキングでは、北海道大学が4位
「2026年春の試験で、どの大学から何人合格したのか」を知りたい場合は、春単独の人数で比べます。院卒者試験と大卒程度試験を合わせた上位15大学は、次のとおりです。
| 順位 | 大学名 | 合格者数 |
|---|---|---|
| 1 | 東京大学 | 291人 |
| 2 | 京都大学 | 132人 |
| 3 | 早稲田大学 | 115人 |
| 4 | 北海道大学 | 73人 |
| 5 | 東北大学 | 70人 |
| 5 | 中央大学 | 70人 |
| 7 | 慶應義塾大学 | 68人 |
| 8 | 立命館大学 | 60人 |
| 9 | 千葉大学 | 51人 |
| 9 | 九州大学 | 51人 |
| 11 | 大阪大学 | 50人 |
| 12 | 明治大学 | 49人 |
| 13 | 東京理科大学 | 47人 |
| 14 | 東京科学大学 | 44人 |
| 15 | 筑波大学 | 41人 |
春単独でも上位3大学は変わりません。私立大学の上位は、早稲田大学、中央大学、慶應義塾大学、立命館大学、明治大学、東京理科大学の順です。東京理科大学や東京科学大学も上位に入っていますが、この表は法律・経済などの区分に限定した集計ではありません。
ランキングには院卒者試験・技術系・教養区分も含まれる
国家総合職の大学ランキングを見るときは、試験の範囲も確認しておきたいところです。今回の資料は、院卒者試験と大卒程度試験を合算しています。大学学部の卒業者だけを数えた表ではありません。
さらに、2026年度から教養区分が春にも実施されました。2026年度春の合格者2,021人には、教養区分の213人が含まれています。
| 集計範囲 | 合格者数 | 読み方 |
|---|---|---|
| 2026年度春・院卒者試験 | 650人 | 院卒者試験の合格者数 |
| 2026年度春・大卒程度試験 | 1,371人 | 春に新設された教養区分を含む |
| 2026年度春・合計 | 2,021人 | 院卒者試験と大卒程度試験の合算 |
| 2025年度秋+2026年度春・合計 | 2,447人 | 冒頭の大学ランキングの集計対象 |
| 2026年度春・教養区分のみ | 213人 | 春の大卒程度試験1,371人の内数 |
たとえば「教養区分を受験する学生が参考にしたいランキング」と「技術系を含めた総合職全体の実績」は、分けて見る必要があります。大学別の合計人数だけでは、自分が受験する区分の合格実績までは分かりません。
前年との比較では、春の教養区分新設に注意
前回公表された大学別一覧は、2024年度秋と2025年度春を合わせたものでした。この合計と今回の合計を比較すると、主な大学の人数は次のように変わっています。
| 大学名 | 2024年度秋+2025年度春 | 2025年度秋+2026年度春 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 東京大学 | 327 | 458 | +131 |
| 京都大学 | 171 | 180 | +9 |
| 早稲田大学 | 123 | 156 | +33 |
| 慶應義塾大学 | 89 | 93 | +4 |
| 東北大学 | 89 | 84 | -5 |
| 中央大学 | 70 | 81 | +11 |
| 北海道大学 | 88 | 80 | -8 |
| 立命館大学 | 64 | 63 | -1 |
東京大学は327人から458人へ増えています。ただし、この差をそのまま「従来と同じ試験条件で131人増えた」と読むのは適切ではありません。今回の集計には、新たに実施された2026年度春の教養区分が含まれるためです。東京大学の春の教養区分合格者は91人でした。
増減を詳しく判断するには、総合職全体の人数に加え、教養区分や専門区分ごとの変化を確認する必要があります。合計人数の増減だけで、大学の対策力が上がった・下がったと結論づけることはできません。
合格者数が多い大学ほど、合格率も高いとは限らない
大学別の合格者数から分かるのは、合格者を何人出したかという実績です。その大学の受験者が、どの程度の割合で合格したかを調べるには、大学別の受験者数が必要になります。
モデルケース:人数と合格率で順位が逆転する場合
仮に、A大学から500人、B大学から100人が同じ試験を受験したとします。合格者数がA大学100人、B大学30人だった場合、合格者数はA大学が多いものの、合格率はB大学が高くなります。
| 大学 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| A大学 | 500人 | 100人 | 20% |
| B大学 | 100人 | 30人 | 30% |
この表は説明用のモデルケースで、実在する大学の数値ではありません。合格率は「合格者数÷受験者数」で計算しています。受験者数が分からないまま、合格者数だけで合格しやすさを比べると、判断を誤ることがあります。
進学先を考える場合は、学べる内容と支援体制も確認する
進学先の比較に使うなら、ランキングに加えて、希望する学問分野、公務員講座の有無、面接・論文指導、受験経験者の話を聞ける機会などを調べると役立ちます。
すでに大学に在籍している方は、自分の大学の順位よりも、受験区分の科目と現在の得点との差を確認するほうが、学習計画を立てやすくなります。合格者数の少ない大学に在籍しているという理由だけで、受験を見送る必要はありません。
試験の最終合格と、各府省への採用は別
国家総合職は、採用試験に最終合格した後、各府省の採用選考を受ける仕組みです。人事院も、採用までの流れで「最終合格=採用」ではないと説明しています。
したがって、東京大学の合格者458人という数字を、各府省に採用された人数や、特定省庁に入った人数として扱うことはできません。採用先を知りたい場合には、試験結果とは別に採用実績を確認します。
このランキングだけでは、学歴による有利・不利も判断できません。大学別の受験者数、受験区分、個人の成績、採用選考の結果がそろっていないためです。上位大学の合格者が多いという事実と、大学名が合否に与える影響は分けて考える必要があります。
受験準備では、筆記・論文・人物試験などの対策と並行して、関心のある府省の仕事内容を調べておきます。試験合格を目指す準備と、採用選考に向けて志望理由を具体化する準備の両方が必要です。
2026年度秋の結果を加えた数字は、まだ公表前
2026年10月16日時点では、2026年度秋の教養区分は最終合格発表前です。最終合格者の発表は12月17日が予定されています。
このため、本記事の2025年度秋+2026年度春の合計を、「2026年度春+2026年度秋」の年間実績として引用しないようご注意ください。今後の資料と比較する際も、まず表の対象年度と春・秋の内訳を確認してください。
FAQ
国家公務員総合職の合格者数が最も多い大学はどこですか?
本記事で扱う2025年度秋+2026年度春の合計では、東京大学の458人が最多です。2026年度春単独でも、東京大学が291人で1位でした。
東京大学の合格者数が458人と291人に分かれているのはなぜですか?
集計対象が異なるためです。458人は2025年度秋167人と2026年度春291人の合計で、291人は2026年度春だけの人数です。
私立大学で合格者数が最も多い大学はどこですか?
今回の集計では早稲田大学です。2025年度秋+2026年度春の合計で156人、2026年度春単独で115人でした。
ランキングに掲載されていない大学は、合格者がいないのですか?
そうとは限りません。人事院の大学別一覧は合計10人以上の大学を掲載しているため、1~9人の合格者がいる大学は表に出てきません。
このランキングは、教養区分だけの順位ですか?
教養区分だけの順位ではありません。院卒者試験と大卒程度試験の合格者を合わせた順位です。2025年度秋は教養区分ですが、2026年度春には教養区分以外の区分も含まれます。
合格者数を、その大学からの官僚採用人数として使えますか?
採用人数としては使えません。採用試験の最終合格後には、各府省による面接などの採用選考があります。最終合格者数と採用人数は別の数字です。
出典・作成方針
- 人事院「2026年度国家公務員採用総合職試験(春)の合格者発表」(2026年5月29日)
- 人事院「総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)出身大学別合格者数一覧」資料4(2025年度秋・2026年度春)
- 人事院「総合職試験(院卒者試験・大卒程度試験)出身大学別合格者数一覧」資料3(2024年度秋・2025年度春)
- 人事院「総合職試験採用情報」
2026年10月16日時点で確認した公表資料をもとに作成しました。順位・増減はKomuInfoが公表人数から整理・計算しています。同数は同順位とし、春単独のランキングは春の人数で並べ直しました。合格率のモデルケースは説明用の仮定であり、実在大学の実績ではありません。



