運営費交付金

岡山大学の運営費交付金はいくら?過去20年間の推移を解説

岡山大学の教育・研究を支える基盤的な財源の一つが、国から交付される運営費交付金です。この金額は法人全体の収入そのものではありませんが、国立大学法人化後の運営基盤がどう変わったかを見る手がかりになります。

2024年度の決算額は174.9億円で、2004年度から12.1%減少しました。全国順位は85法人中19位です。ここで追うのは決算報告書に計上された額であり、国がその年度に新たに配分した基盤的経費だけを示す数字ではありません。

2024年度の運営費交付金ランキングで岡山大学の位置を見る

岡山大学の交付金は20年間で12.1%減少

2004年度の198.9億円から、2024年度は174.9億円となりました。この間には前年度を上回った年度が9回、下回った年度が11回あり、一直線の変化ではありません。

単位:億円 実線:岡山大学 破線:全国平均

期間中の最高額は2004年度の198.9億円、最低額は2024年度の174.9億円でした。直近5年では、2020年度から7.0億円(3.8%)減少しています。

前年からの決算額の増加が最も大きかったのは2014年度(+13.1億円)、減少が最も大きかったのは2013年度(-22.8億円)です。長期の増減率だけでなく、年度ごとの振れも合わせて見る必要があります。

このグラフは、当年度に国から新たに交付された額だけを示すものではありません。前年度からの繰越使用や、年度途中の追加交付・補正(退職手当、災害復旧等)が含まれる場合があります。前年差・前年比は決算報告書上の計上額の差です。

出典:各年度の決算報告書「運営費交付金」の決算額。全国平均は公開可能な法人値の単純平均です。 2024年度の公式決算報告書

増減は4つの中期目標期間で一様ではない

国立大学法人は6年ごとの中期目標期間で運営方針と評価の枠組みを定めます。決算額の動きを制度の効果と一対一に結び付けることはできませんが、どの時期に増減が集中したかを確認する軸になります。

期間期首→期末増減平均最大/最小全国順位
第1期(2004〜2009年度)198.9億円 → 185.2億円-13.7億円(-6.9%)190.4億円198.9億円/182.6億円15位 → 16位
第2期(2010〜2015年度)185.1億円 → 188.4億円+3.4億円(+1.8%)187.4億円198.8億円/176.0億円15位 → 15位
第3期(2016〜2021年度)185.8億円 → 184.2億円-1.6億円(-0.9%)184.2億円188.3億円/181.9億円16位 → 16位
第4期(2022〜2027年度)途中187.6億円 → 174.9億円-12.7億円(-6.8%)181.4億円187.6億円/174.9億円14位 → 19位

第1期(2004〜2009年度)、第2期(2010〜2015年度)、第3期(2016〜2021年度)、第4期(2022〜2027年度)。第4期は2024年度までの途中経過です。文部科学省の制度資料を参照。

岡山大学の交付金指数は全国合計と3.4ポイント下回る

2004年度を100とすると、2024年度の岡山大学は87.9、公開対象法人の交付金決算額合計は91.3です。同じ間に消費者物価指数は114.8まで上昇しました。

指数:2004年度=100

交付金は各法人の検証済み決算額。物価は総務省統計局「消費者物価指数 全国・総合・年度平均」(2020年基準)。法人の統合や比較除外により、合計の母集は年度ごとに異なる場合があります。

物価を考慮すると実質23.4%減少

2004年度の198.9億円は、2024年度価格に換算すると228.3億円に相当します。2024年度の決算額174.9億円と比べると、名目額だけで見るよりも運営基盤の購買力が大きく低下していることが分かります。

単位:億円 実質額は2024年度価格に換算

実質額=各年度の決算額 × 2024年度CPI ÷ 各年度CPI。CPIは全国・総合の年度平均です。

2024年度の収入計は787.9億円

決算報告書の収入計787.9億円に対し、運営費交付金は174.9億円で22.2%を占めます。自己収入は471.3億円(59.8%)です。

運営費交付金174.9億円収入計の22.2%
自己収入471.3億円収入計の59.8%
授業料・入学金等67.9億円収入計の8.6%
附属病院収入391.9億円収入計の49.7%
産学連携等研究収入・寄附金収入等72.8億円収入計の9.2%

附属病院収入は391.9億円

2024年度の附属病院収入は391.9億円です。自己収入の83.2%を占め、法人全体の収入計に対しては49.7%に当たります。附属病院を持つ法人では、交付金だけでなく診療による収入規模も財務構造を大きく左右します。

同じ自己収入の内訳である授業料・入学金等収入は67.9億円です。病院収入と学生納付金では性格が異なるため、自己収入の総額だけでなく内訳も分けて読む必要があります。

教育研究経費は231.1億円

支出計は782.5億円で、このうち教育研究経費は231.1億円。支出計の29.5%に当たります。

収入予算748.0億円に対し、決算額は787.9億円でした。差は+39.9億円(+5.3%)です。

収入予算
748.0億円
収入決算
787.9億円
支出決算
782.5億円
収入計と支出計の差
5.4億円

収入計と支出計の差は、企業会計上の利益と同じ意味ではありません。予算の繰越や施設整備、借入金などを含む決算報告書上の差額として確認してください。

岡山大学は2024年度に全国19位

岡山大学の174.9億円は、全国平均131.3億円を43.6億円上回り、中央値92.1億円を82.8億円上回っています。順位だけでなく、平均や中央値からどの程度離れているかを見ると、全国での位置がつかみやすくなります。

附属病院の有無や規模を含む同じ財務類型(大規模・附属病院あり、10法人)の平均は415.5億円です。岡山大学はこの平均を240.6億円下回ります。

  1. 1東京大学847.0億円
  2. 2京都大学571.9億円
  3. 3大阪大学475.5億円
  4. 4東北大学466.8億円
  5. 5東海国立大学機構452.1億円
  6. 6九州大学393.5億円
  7. 7筑波大学376.2億円
  8. 8北海道大学369.5億円
  9. 9自然科学研究機構283.6億円
  10. 10高エネルギー加速器研究機構269.9億円
  11. 19岡山大学174.9億円
岡山大学
174.9億円
全国平均
131.3億円
全国中央値
92.1億円

運営費交付金決算額だけでは岡山大学の財務力は測れない

運営費交付金は、大学運営の基盤を支える重要な収入源です。ただし、長期推移で集計しているのは各法人の決算報告書にある「運営費交付金」の決算額で、損益計算書の「運営費交付金収益」とは異なります。

この決算額には、当年度の新規交付分に加え、前年度からの繰越使用や年度途中の追加交付・補正が含まれる場合があります。年度ごとの増減は、新規交付額や国の支援額の増減と同義ではありません。

最新年度については、同じ決算報告書の収入計、自己収入、附属病院収入、産学連携等研究収入、支出計、教育研究経費も併記しています。決算額や全国順位だけでなく、複数の収入源と支出構造を合わせて読む必要があります。

岡山大学の年度別運営費交付金決算額

年度決算額前年差前年比全国順位
2024年度174.9億円-7.0億円-3.9%19位/85
2023年度181.9億円-5.7億円-3.0%15位/86
2022年度187.6億円+3.4億円+1.8%14位/86
2021年度184.2億円+2.3億円+1.3%16位/89
2020年度181.9億円-1.2億円-0.7%16位/89
2019年度183.1億円+0.8億円+0.4%17位/90
2018年度182.3億円-5.9億円-3.2%15位/90
2017年度188.3億円+2.5億円+1.3%14位/90
2016年度185.8億円-2.6億円-1.4%16位/90
2015年度188.4億円-0.7億円-0.4%15位/90

出典・集計方法

  • 長期推移は、各法人が公表した決算報告書の「運営費交付金」決算額
  • この決算額には、前年度からの繰越使用や年度途中の追加交付・補正が含まれる場合があり、当年度の新規交付額だけを示すものではない
  • 最新年度の収入・支出内訳は、同じ決算報告書の収入欄・支出欄にある検証済み決算額
  • 全国順位・平均・中央値は同年度の公開可能な法人値で集計
  • 全国比較の合計は各年度の公開可能値の合計で、法人統合や比較除外により母集が年度ごとに異なる場合がある
  • CPIは総務省統計局「消費者物価指数 全国・総合・年度平均」(2020年基準)。実質額は表示年度の価格へ換算
  • 法人統合があった年度や報告期間が12か月に満たない年度などは、通常の比較対象から除外
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