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2026年度の国家公務員の扶養手当は、子ども1人につき月13,000円です。年齢加算の対象期間にある子は5,000円が加わり、月18,000円になります。配偶者に対する扶養手当は、2026年4月から廃止されました。
地方公務員の金額や改正時期は、勤務先の自治体の条例・規則で決まります。国家公務員の金額が、すべての公務員に共通するわけではありません。
また、家族がいるだけで支給されるわけではありません。主に誰が生活費を負担しているか、家族にどの程度の収入があるかも認定に関わります。月額とあわせて、年齢・収入・扶養状況の条件を確認してください。
この記事のポイント
国家公務員の扶養手当は子ども月13,000円、配偶者分は廃止
以下は、一般職の給与法が適用される国家公務員の2026年度の制度です。常勤職員の通常の支給額を示しており、税金や共済掛金などを引く前の額面です。
| 扶養する親族 | 月額 | 主な条件・注意点 |
|---|---|---|
| 配偶者 | 支給なし | 2026年4月から配偶者分を廃止 |
| 子ども | 1人につき13,000円 | 原則、満22歳に達する日以後の最初の3月31日まで |
| 年齢加算の対象期間にある子ども | 1人につき18,000円 | 基本額13,000円に5,000円を加算 |
| 父母・祖父母 | 原則1人につき6,500円 | 満60歳以上。職員の職務の級による制限あり |
| 孫・弟妹 | 原則1人につき6,500円 | 満22歳に達する日以後の最初の3月31日まで。職務の級による制限あり |
| 重度心身障害者 | 原則1人につき6,500円 | 法令上の障害・扶養要件を満たすこと。職務の級による制限あり |
子ども以外の親族は、行政職俸給表(一)8級の職員などでは月3,500円、9級以上の職員などでは支給されません。ほかの俸給表でも、相当する職務の級に応じた扱いがあります。子どもの月13,000円と年齢加算は、この「父母等」の制限とは別です。
子どもには、第1子・第2子による基本額の差はありません。対象の子が2人なら基本額は月26,000円、3人なら月39,000円です。年齢加算は、対象期間にある子の人数に応じて加わります。
孫や弟妹は、子どもと同じ年齢上限でも支給額の区分が異なります。子どもの月13,000円や5,000円加算を、そのまま孫や弟妹に当てはめないようにしてください。
配偶者分の廃止と子ども分の増額は、2025年度から段階的に実施
国家公務員の扶養手当は、配偶者の働き方に中立的な制度へ見直す一方、子どもを扶養する職員への支給を厚くする方向で改正されました。2025年度を経過措置とし、2026年度から配偶者分の廃止と子ども分の増額が完成しています。
改正前の金額が載った記事や採用案内を見る場合は、次の年度の違いに注意してください。
| 対象 | 2024年度 | 2025年度 | 2026年度以降 |
|---|---|---|---|
| 配偶者分 行政職(一)7級以下など |
6,500円 | 3,000円 | 支給なし |
| 配偶者分 行政職(一)8級など |
3,500円 | 支給なし | 支給なし |
| 子ども1人の基本額 | 10,000円 | 11,500円 | 13,000円 |
| 対象年齢の子どもの加算 | 5,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
表は1人当たりの月額です。配偶者分について、行政職(一)9級以上などは改正前から支給対象外でした。
配偶者と年齢加算の対象外の子ども1人を扶養する行政職(一)7級以下の職員では、扶養手当の合計は2024年度月16,500円、2025年度月14,500円、2026年度月13,000円です。子ども分が増えても、家族構成によっては合計が減ります。
配偶者の収入が少ない場合も、2026年度の国家公務員の配偶者分は支給されません。ただし、この廃止だけを理由に、共済の被扶養者認定や税金の配偶者控除までなくなるわけではありません。
子どもの年齢加算は高校生年代から22歳年度末まで
国家公務員の子ども分は、年齢加算の対象期間に入ると、基本額13,000円に5,000円を加えた月18,000円になります。
加算期間は、満15歳に達する日後の最初の4月1日から、満22歳に達する日以後の最初の3月31日までです。人事院の概要資料では「16歳年度初め~22歳年度末」と表記されています。一般的には、高校生年代から大学卒業年代に当たります。
| 子どもの年齢区分 | 月額 | 確認すること |
|---|---|---|
| 年齢加算の開始前 | 13,000円 | 乳幼児・小学生・中学生年代など。収入・扶養要件も必要 |
| 年齢加算の対象期間 | 18,000円 | 高校・大学への在学自体は条件ではない |
| 通常の子としての年齢上限を超えた後 | 支給なし | 大学院在学中などでも、在学を理由とする延長はない |
「16歳の誕生月から増える」と考えると、実際の支給月とずれることがあります。また、大学卒業までという学歴の基準でもありません。進学していない子でも、年齢・収入・扶養の条件を満たせば対象になります。
2010年10月10日生まれの子どもの例
この子は2025年10月に15歳となるため、2026年4月から年齢加算の対象です。2032年10月に22歳となり、年齢要件上は2033年3月分まで対象になります。
ただし、その前に就職や収入増加で扶養の条件を満たさなくなれば、支給は終了します。年齢上限まで必ず受け取れるという意味ではありません。
収入要件は原則130万円未満、大学生年代は150万円未満
扶養手当は、他に生計の途がなく、主として職員の扶養を受けている親族が対象です。年齢が範囲内でも、収入要件を満たさなければ認定されません。
国家公務員では、恒常的な所得が年額130万円以上と見込まれる人は原則対象外です。2026年4月からは、大学生年代の親族について、この限度額が150万円に引き上げられました。
| 親族の区分 | 恒常的な所得の要件 | 対象期間 |
|---|---|---|
| 原則 | 年額130万円未満 | 大学生年代の特例に該当しない親族 |
| 大学生年代 | 年額150万円未満 | 満18歳に達する日後の最初の4月1日から、満22歳に達する日以後の最初の3月31日まで |
大学生年代の特例は、大学への在学の有無ではなく、規定された年齢の期間で判断します。また、境目は「未満」です。130万円ちょうど、大学生年代なら150万円ちょうどの恒常的な所得が見込まれる場合は、対象から外れます。
給与所得控除を引いた金額では判断しません
ここでいう「所得」は、税金の計算で使う所得と同じではありません。給与収入の場合は、給与所得控除を引いた金額ではなく、年間の総収入金額で判定します。事業収入などは、社会通念上明らかに必要な経費の実額を引く扱いです。
人事院の運用通知では、継続的な給与・事業・不動産などの所得を恒常的な所得とし、退職所得や一時所得などの一時的な収入は含めないとしています。
アルバイト収入が年140万円見込まれる場合
大学生年代の対象期間にある子なら、収入要件だけを見れば150万円未満に収まります。同じ年140万円でも、大学生年代の対象期間に入る前なら、原則の130万円未満を満たしません。
「今年の収入がまだ少ないから大丈夫」とは限りません。就職や勤務時間の増加で継続的な収入見込みが変わったときは、その時点で給与担当に確認してください。
扶養手当・税金の扶養・共済の扶養は別々に確認する
「扶養」という言葉は共通でも、給与、税金、健康保険では目的と条件が違います。年末調整の申告だけで、扶養手当の認定まで済むわけではありません。
手続きの混同を避けるには、何を受けるための制度なのかを分けて考えると分かりやすくなります。
| 制度 | 制度の内容 | 主な確認先 |
|---|---|---|
| 給与の扶養手当 | 扶養親族に応じて給与に手当を加える | 勤務先の給与担当 |
| 税金の配偶者控除・扶養控除など | 条件に応じて所得から控除し、税額を計算する | 年末調整担当・税務署 |
| 共済の被扶養者認定 | 家族を医療保険の被扶養者として認定する | 共済担当・加入する共済組合 |
配偶者分が廃止された国家公務員でも、配偶者が税や共済の条件を満たす場合は、それぞれの制度で扱われます。子どものアルバイト収入が増えたときも、一つの制度の判定結果だけで、ほかの制度まで判断しないようにしてください。
扶養手当は、児童手当や児童扶養手当とも別の制度です。給与として勤務先から支給される扶養手当と、子育て世帯などへの給付では、対象・金額・申請先が異なります。
両親が働いていても、同じ子の手当は原則として重複できない
夫婦ともに公務員でも、同じ子どもについて両方の勤務先から扶養手当を受ける扱いにはなりません。配偶者の勤務先が民間企業の場合も、同じ子を対象とした同趣旨の手当との重複を確認します。
一方、配偶者が働いているだけで、子どもの扶養手当がなくなるわけではありません。国家公務員では、主として職員がその子を扶養していることと、他方の勤務先で同じ子が手当の支給対象になっていないことを確認します。
夫婦のどちらに付けるかは、単に手当額が高い方を選べるとは限りません。給与担当から求められる生計維持の資料や、配偶者の勤務先の支給状況をそろえて申請してください。
別居していても、進学先への仕送りなどにより主に職員が生活を支えていれば認定される場合があります。同居・別居だけで結論を出さず、実際の扶養状況を確認します。
家族構成別に月額と年間額を試算
以下は2026年度の国家公務員について、対象親族が1年間ずっと認定され、月額も変わらないと仮定したモデルケースです。年間額は、扶養手当そのものの月額に12を掛けています。
| 扶養する家族の例 | 月額の計算 | 月額合計 | 年間額 |
|---|---|---|---|
| 配偶者のみ | 配偶者分は支給なし | 0円 | 0円 |
| 小学生の子1人 | 13,000円 | 13,000円 | 156,000円 |
| 小学生の子2人 | 13,000円×2人 | 26,000円 | 312,000円 |
| 小学生と高校生の子2人 | 13,000円+18,000円 | 31,000円 | 372,000円 |
| 高校生と大学生の子2人 | 18,000円×2人 | 36,000円 | 432,000円 |
| 小学生の子1人と65歳の親1人 | 13,000円+6,500円 | 19,500円 | 234,000円 |
高校生・大学生の例は、子どもが年齢加算の対象期間にあるものとしています。親を含む例は、職員が行政職(一)7級以下などで、親も収入・扶養要件を満たす前提です。
配偶者が無収入でも、国家公務員では表の金額に配偶者分は加わりません。
年間額は手取りや年収全体の増加額ではありません
扶養手当は課税対象の給与であり、共済掛金などの計算にも関わります。表の金額が、そのまま口座に入る金額の増加になるわけではありません。
また、国家公務員では扶養手当が地域手当や期末手当の算定にも関わります。勤勉手当の算定基礎には扶養手当を含めないため、ボーナス全体の支給月数をそのまま扶養手当に掛ける計算はできません。
家計では、まず扶養手当そのものの月額を確認し、実際の手取りは給与明細で把握してください。年度途中の出生、就職、年齢区分の変更がある場合は、年間額も表の試算とは変わります。
地方公務員は自治体の金額と改正時期を確認
地方公務員の扶養手当は、各自治体の給与条例などに基づいて支給されます。国家公務員と同様の見直しを行う場合でも、金額や経過措置、収入要件の改正時期まで同じとは限りません。
たとえば三重県の公開案内では、子1人月13,000円、対象年齢の子への月5,000円加算が示されています。その他の親族は、行政職給料表7級相当以下で月6,500円、8級相当で月3,500円です。大学生年代について150万円の収入基準も掲載されています。
自分の勤務先の制度を見るときは、次の項目を確認すると、国家公務員との違いを把握できます。
- 配偶者分:支給があるか、廃止済みか、経過措置中か
- 子ども分:1人当たりの基本額、人数による差、年齢加算
- 親などの手当:対象となる年齢、職員の職務の級による制限
- 収入要件:原則の限度額、大学生年代の特例、収入の算定方法
- 適用時期:改正が何年何月分から適用されるか
古い採用案内に金額が載っている場合は、最新の条例・規則や職員向け通知と照合してください。「公務員の扶養手当」という一般的な説明より、自分の勤務先の現行規定が優先されます。
会計年度任用職員、定年前再任用短時間勤務職員、非常勤職員などは、任用形態ごとの規定も確認が必要です。常勤職員の月額表だけでは、支給の有無を判断できません。
出生・就職・収入増加があったら早めに届け出る
扶養手当を受けるには、扶養親族の届出と勤務先の認定が必要です。出生や扶養状況の変更があったら、所属の給与担当に手続きと必要書類を確認してください。
国家公務員では、原則として要件を満たした日の属する月の翌月から支給されます。その日が月の初日である場合は、その月からです。ただし、事実が生じた日から15日を経過した後に届け出ると、原則として届出を受理した月の翌月からとなります。受理日が月の初日なら、その月からです。
6月10日に子どもが生まれた場合
ほかの条件も満たし、所定の期間内に届け出れば、7月分から対象です。届出が遅れて8月10日に受理された場合は、原則9月分からとなり、7月・8月分までさかのぼって受け取れるとは限りません。
提出書類は勤務先や申請内容によって異なります。親族関係を確認する書類、収入の証明、配偶者の勤務先の手当支給状況、別居親族への送金記録などが求められる場合があります。
受給後も、扶養状況が変わったら確認が必要です。子どもの就職、アルバイト収入の増加、配偶者の勤務先での手当認定、扶養している親の年金額の変更などがあった場合は、変更の届出を確認してください。対象外となった後の支給分は、返納が必要になる場合があります。
自分の支給額を確認するときは、勤務先の制度、認定されている親族、子どもの加算期間、親族の収入見込みの順に見てください。給与明細の金額に疑問があれば、扶養手当の認定内容と照合すると、差の理由を確認しやすくなります。
FAQ
2026年度も配偶者の扶養手当はもらえますか?
国家公務員の配偶者分は、2026年4月から廃止されています。配偶者が無収入でも支給されません。地方公務員は、勤務先の自治体の条例・規則で支給の有無を確認してください。
子どもが2人いる場合、いくらになりますか?
2026年度の国家公務員では、2人とも年齢加算の対象外なら月26,000円、1人だけ加算対象なら月31,000円、2人とも加算対象なら月36,000円です。いずれも、2人が収入・扶養要件を満たす前提です。
大学生の子どもは、アルバイトをしても対象ですか?
アルバイトをしているだけで対象外になるわけではありません。国家公務員では、大学生年代の規定された期間にある親族について、恒常的な所得が年額150万円未満であることなどを確認します。大学に在学していても、その年齢の期間に該当しない場合は、同じ特例が適用されるとは限りません。
子どもが22歳になったら、その月で終了しますか?
通常の子どもの年齢要件は、満22歳に達する日以後の最初の3月31日までです。22歳の誕生月で一律に終わるわけではありません。ただし、それ以前に就職などで扶養要件を満たさなくなった場合は、支給が終了します。
年金を受け取っている親も扶養手当の対象になりますか?
国家公務員では、父母・祖父母は満60歳以上であることに加え、収入・扶養要件を満たす必要があります。年金を含む継続的な収入を確認するため、年金額の通知などを給与担当に示して判断を受けてください。共済の被扶養者認定とは別の判定です。
年末調整で扶養を申告すれば、扶養手当も支給されますか?
年末調整と扶養手当の届出は別です。税金の申告に加え、勤務先が指定する扶養親族の届出と認定手続きを確認してください。
出典・作成方針
- 人事院「国家公務員の諸手当の概要(令和8年4月現在)」:扶養手当の月額、職務の級による制限、地域手当・期末手当などの算定方法。
- e-Gov法令検索「一般職の職員の給与に関する法律」:第11条の対象親族、支給額、子どもの年齢加算。
- e-Gov法令検索「人事院規則九―八〇(扶養手当)」:扶養親族の範囲、認定、届出、支給開始・終了の扱い。
- 人事院「扶養手当の運用について」:共同扶養、恒常的な所得、総収入金額による判定など。
- 人事院「人事院規則9―80―8」改正概要:2026年4月からの大学生年代の所得限度額の引上げ。
- 人事院月報2025年4月号:配偶者分の廃止と子ども分の増額、経過措置。
- 三重県「扶養手当の概要」:地方公務員の制度例。
2026年10月10日時点で確認した公表資料をもとに作成しています。国家公務員の説明は、一般職の給与法が適用される常勤職員の通常の制度を中心としています。年間額は月額が12か月変わらない前提の額面試算で、税金・共済掛金、地域手当や期末手当への影響は含めていません。地方公務員や任用形態の異なる職員は、勤務先の現行規定を確認してください。



