大学共同利用機関法人

高エネルギー加速器研究機構の運営費交付金はいくら?過去20年間の推移を解説

高エネルギー加速器研究機構の運営費交付金は、2004年度の287.8億円から2025年度の255.2億円へ、32.6億円、11.3%減少しました。

ただし、変化は一直線ではありません。2021年度に168.9億円まで低下した一方、前年度を上回った年もあります。どの時期に、どの程度動いたのかを長期推移から確認します。

2026年度当初予算では188.9億円を見込みます。予算と決算は単純比較できません。

2025年度の全国順位は全法人の決算収集完了後に更新します。参考として、2024年度は85法人中10位です。

高エネルギー加速器研究機構の交付金は21年間で11.3%減少

2004年度の287.8億円から、2025年度は255.2億円となりました。この間には前年度を上回った年度が9回、下回った年度が12回あり、一直線の変化ではありません。

単位:億円 実線:高エネルギー加速器研究機構 破線:全国平均

期間中の最高額は2011年度の514.6億円、最低額は2021年度の168.9億円でした。直近5年では、2021年度から86.4億円(51.1%)増加しています。

前年からの決算額の増加が最も大きかったのは2011年度(+218.9億円)、減少が最も大きかったのは2015年度(-107.6億円)です。長期の増減率だけでなく、年度ごとの振れも合わせて見る必要があります。

出典:各年度の決算報告書「運営費交付金」の決算額。全国平均は公開可能な法人値の単純平均です。 2025年度の公式決算報告書

交付金の減少は法人化後ずっと続いたわけではない

第1期は+5.2%、第2期は-19.5%、第3期は-14.2%、第4期は途中経過で+39.7%です。増減の時期は異なり、法人化後の全期間が同じ方向に動いたわけではありません。

期間期首期末増減
第1期(2004〜2009年度)287.8億円302.9億円+15.1億円(+5.2%)
第2期(2010〜2015年度)295.7億円238.1億円-57.6億円(-19.5%)
第3期(2016〜2021年度)196.9億円168.9億円-28.1億円(-14.2%)
第4期(2022〜2027年度)途中182.7億円255.2億円+72.5億円(+39.7%)

第1期(2004〜2009年度)、第2期(2010〜2015年度)、第3期(2016〜2021年度)、第4期(2022〜2027年度)。第4期は2025年度までの途中経過です。文部科学省の制度資料を参照。

高エネルギー加速器研究機構の2025年度の財務構造

運営費交付金は収入の59.4%

収入計429.9億円のうち、運営費交付金は255.2億円です。自己収入とその内訳を重ねて合計せず、収入全体の構成と自己収入の内訳を分けて示します。

運営費交付金59.4%自己収入1.8%産学連携等研究収入・寄附金等6.8%その他32.0%
  • 運営費交付金 255.2億円
  • 自己収入 7.6億円
  • 産学連携等研究収入・寄附金等 29.3億円
  • その他 137.7億円

支出の57.5%を教育研究経費が占める

支出計369.8億円のうち、教育研究経費は212.5億円です。

2025年度の収入予算は395.4億円、収入決算は429.9億円でした。差は決算報告書上の予算と実績の差です。

決算報告書上、収入計と支出計の差は60.1億円です。この差額は企業会計上の利益を示すものではありません。

2026年度当初予算では運営費交付金188.9億円を見込む

運営費交付金の年度計画予算見積額は188.9億円です。産学連携等研究収入及寄附金収入等20.3億円に次ぐ規模です。

予算は見込額です。決算実績とは集計段階が異なるため、前年比として扱いません。

予算の全項目・出典を見る
収入・当初見積額
科目見積額
施設整備費補助金4.3億円(427,739千円)
合計216.5億円(21,647,868千円)
雑収入2.7億円(268,805千円)
大学改革支援・学位授与機構施設費交付金0.3億円(34,000千円)
運営費交付金188.9億円(18,886,931千円)
産学連携等研究収入及寄附金収入等20.3億円(2,030,393千円)
支出・当初見積額
科目見積額
合計216.5億円(21,647,868千円)
施設整備費4.6億円(461,739千円)
産学連携等研究経費及寄附金事業費等20.3億円(2,030,393千円)
教育研究経費191.6億円(19,155,736千円)

出典:2026年度の文部科学省予算資料 p.216

高エネルギー加速器研究機構の年度別運営費交付金決算額

年度決算額前年差前年比全国順位
2025年度255.2億円-14.6億円-5.4%
2024年度269.9億円+51.2億円+23.4%10位/85
2023年度218.7億円+36.0億円+19.7%12位/86
2022年度182.7億円+13.8億円+8.2%16位/86
2021年度168.9億円-22.1億円-11.6%18位/89
2020年度191.0億円+7.3億円+4.0%15位/89
2019年度183.6億円-3.4億円-1.8%15位/90
2018年度187.0億円+3.9億円+2.1%14位/90
2017年度183.1億円-13.9億円-7.0%15位/90
2016年度196.9億円-41.1億円-17.3%15位/90

この数字を読むときの注意

本記事の長期比較に使うのは、各年度の決算報告書に記載された「運営費交付金」の決算額です。損益計算書の「運営費交付金収益」や、その年度に国が新たに交付した額とは一致しません。

決算額には前年度からの繰越使用や、年度途中の追加交付・補正が含まれる場合があります。運営費交付金だけで法人全体の財務力は測れず、収入構造や支出と合わせて見る必要があります。また、法人統合などで全国順位の母集団は年度ごとに異なります。

出典・集計方法

  • 長期推移は、各法人が公表した決算報告書の「運営費交付金」決算額
  • この決算額には、前年度からの繰越使用や年度途中の追加交付・補正が含まれる場合があり、当年度の新規交付額だけを示すものではない
  • 最新年度の収入・支出内訳は、同じ決算報告書の収入欄・支出欄にある検証済み決算額
  • 全国順位・平均・中央値は同年度の公開可能な法人値で集計
  • 全国比較の合計は各年度の公開可能値の合計で、法人統合や比較除外により母集が年度ごとに異なる場合がある
  • CPIは総務省統計局「消費者物価指数 全国・総合・年度平均」(2020年基準)。実質額は表示年度の価格へ換算
  • 法人統合があった年度や報告期間が12か月に満たない年度などは、通常の比較対象から除外
SNSでシェア
SNSでシェア