公務員のキャリア・出世・仕事術

局次長とは?局長・部長との違い、序列・年収・仕事内容を解説

局次長は、中央省庁の「局」で局長を補佐する幹部職です。局長が局全体を統括するのに対し、局次長は局内の案件を整理し、局長の判断や省内外との調整を支えます。財務省主計局のように、次長を複数置く局もあります。

序列を見る際は、まず「どの組織の次長か」を確かめる必要があります。本府省の局次長と、外局や地方機関の次長では、担当する組織も給与上の扱いも同じとは限りません。以下では、主に中央省庁の本府省に置かれる局次長を扱います。

年収についても「局次長なら一律いくら」とは言えません。公表されている俸給月額を起点に、実際の年収と区別して見ていきます。

この記事のポイント

役割
局長を補佐し、局全体にまたがる案件の整理・調整を担う
序列の目安
本府省では一般に局長の下。部長との関係は組織図と担当範囲で確認する
給与の見方
局次長級は指定職1~3号俸が目安。財務省の局次長は2号俸で、東京本省勤務の額面年収は約1,659万円がモデル

局次長は、局長を補佐する局全体の幹部

局長は局の責任者です。局次長はその下で、複数の課や担当分野にまたがる案件を整理します。例えば、ある課だけでは決められない方針を関係課と詰め、局長に判断を求める前に論点をそろえる仕事が考えられます。

局次長の職務は各省庁の組織令などで定められます。実際にどの政策分野を受け持つか、次長を何人置くかは局によって異なります。

財務省の公表する本省組織図では、主計局に局長と3人の次長が置かれています。この場合も、3人がそれぞれ独立した局を率いるわけではなく、一つの主計局の運営を分担して支えます。

局長・部長とは、責任を負う範囲が違う

役職名だけを並べると、局次長と部長の上下関係は分かりにくいものです。まず、それぞれが局全体を見ているのか、局内の特定の部を率いているのかを確認すると整理しやすくなります。

役職主な立場担当範囲の目安
局長局の責任者局の所掌事務全体
局次長局長を補佐する幹部局全体、または複数分野にまたがる案件
部長部の責任者局内に置かれた部の所掌事務など

局長の下に局次長と部長が置かれる組織では、局次長が局全体を補佐し、部長が特定の部を率いるという役割の違いで捉えられます。ただし、すべての局に部があるわけではなく、局次長と部長の配置も組織ごとに異なります。また、「部長」という名称でも、本府省の部長と地方機関の部長を同列に比較することはできません。

給与上の区分も、役職名をそのまま序列表にしたものではありません。本府省の局次長・部長・審議官などは指定職1~3号俸級が代表的な職務段階とされていますが、実際の号俸は官職ごとに定められます。「局次長は必ず部長より高い号俸」という意味ではありません。

局次長の年収は?俸給月額と試算を分けて見る

本府省の局次長級には、幹部職員向けの指定職俸給表が適用されます。2026年9月時点で人事院が掲載する俸給表では、1~3号俸の俸給月額は次のとおりです。局次長だけの平均年収を示す表ではありません。

指定職の号俸俸給月額俸給月額×12か月
1号俸73万6,000円883万2,000円
2号俸79万4,000円952万8,000円
3号俸85万2,000円1,022万4,000円

右端は俸給だけを12か月受け取った場合の額です。実際の額面年収には、地域手当や本府省業務調整手当、期末・勤勉手当などが加わります。2026年の人事院勧告による給与改定は、給与法の改正後に反映される予定です。

財務省の局次長(2号俸)を例にした年収モデル

財務省では、主計局次長・理財局次長・国際局次長が指定職2号俸に位置付けられています。2026年4月時点の俸給月額は79万4,000円です。

財務省本省は東京都特別区にあるため、地域手当20%を加えると15万8,800円です。さらに、本府省勤務の指定職には本府省業務調整手当5万1,800円が支給されます。これらを合計すると、月例給与のモデルは100万4,600円となります。

項目モデル額
俸給月額79万4,000円
地域手当15万8,800円
本府省業務調整手当5万1,800円
月例給与100万4,600円
12か月分1,205万5,200円

さらに、人事院が示す指定職のモデル給与と同じ条件・算定関係を2号俸に当てはめると、年間給与は約1,659万円となります。これは2026年の人事院勧告を反映する前の制度による額面の参考試算で、局次長全体の平均年収ではありません。

仕事内容は、個別政策を局全体の判断につなぐこと

局次長の仕事は、書類の決裁だけではありません。局内の課が進める政策について、予算や法令、他省庁との関係を踏まえて調整し、局長が判断できる形に整える役割があります。国会対応や大臣への説明など、局として見解をそろえる必要がある場面でも関わります。

例えば、複数の課に関係する制度改正を進める場合、各課にはそれぞれの担当から見た優先事項があります。局次長は意見の食い違いを把握し、どこを局長の判断に委ねるかを見極めます。担当する政策分野や権限の範囲は省庁・局ごとの規定と職務分担によります。

人事を見る際には、局次長の就任先も手掛かりになります。財務省が2026年に公表した幹部人事では、主計局次長から大臣官房の総括審議官へ就く例が示されました。ただし、局次長を経れば必ず局長になるという固定の昇進経路ではありません。

役職の「偉さ」は組織図と号俸を別々に確認する

特定の局次長について調べるなら、まず省庁の組織図で「どの局の、何人いる次長の一人か」を確認します。次に、組織令などで職務を調べます。給与を比較したい場合は、その官職に定められた指定職の号俸を見る、という順番です。

本府省の局次長は局長を補佐する高位の幹部ですが、担当範囲や俸給月額は役職名だけでは確定しません。年収を示すときも、俸給表に載る月額、手当と賞与を含む額面年収、税・社会保険料を引いた手取りを区別する必要があります。

FAQ

局次長は局長の次に偉い役職ですか?

その局の中では、一般に局長を補佐する上位の幹部です。ただし、副局長など別の役職を置く組織もあり、省庁をまたぐ一律の序列表は作れません。対象となる組織図を確認してください。

局次長と部長では、どちらの給料が高いですか?

役職名だけでは決まりません。本府省の局次長と部長は、いずれも指定職1~3号俸級に含まれる例があります。実際の比較には、それぞれの官職の号俸と手当を確認する必要があります。

地方機関の「次長」も指定職ですか?

名称だけでは判断できません。この記事の俸給月額や年収モデルは、本府省の局次長級を念頭に置いたものです。地方機関の次長は、所属機関と適用される俸給表を個別に確認してください。

出典・作成方針

給与額は2026年9月時点で掲載されている俸給表に基づきます。1~3号俸は本府省の局次長級などを捉える目安であり、全局次長の給与分布ではありません。約1,659万円の年収モデルは、財務省本省の指定職2号俸を例に、地域手当20%、本府省業務調整手当、人事院の指定職モデル給与の算定条件を基にした参考試算です。実際の支給額や手取り額を示すものではなく、2026年人事院勧告による改定反映前の金額です。

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